毎月恒例の連載企画である、HTCVIVE・VIVEPROの新作無料ゲームを紹介する記事です。今月はリリース本数が多く、プレイに時間がかかりました…。最終的に紹介する本数は10本となりました。
第1位 暗い地下世界を探検するホラー系シュミュレーション
Caliban Below
リリース日:2018年6月20日
体験時間:20分程度
プレイスケール:立位・ルームスケール
2016年のホラーVRゲーム”The Abbot’s Book”の派生作品としてリリースされたホラーよりのVR作品です。1680年代のイタリアを舞台にした地下遺跡を探検します。
導入から終盤までの全ての光景が非常に美しい。ホラー作品ですので全体的に暗めの表現ですが、室内、室外共に満足の行くクオリティです。移動方式はワープ形式であり、自分で進む必要があります。
若干のギミックと謎解きもあり、暗い地下世界でコントローラ操作をしないといけません。もう、とにかく怖い…。地下の洞窟はゲームだということを忘れるぐらい不気味でカッコよくて綺麗です。
基本的に脅かすような描写は最後まで無く、ワープ移動→イベント→ワープ移動を繰り返すようなスタンスのゲームでした。脅かし耐性がない人でも大丈夫。
後半に亡霊のオッサンがこっちをジッと見つめてくるのですが…。怖すぎてスクショ取る余裕なかった…。
なお、筆者はホラーゲームがマジで苦手なのですが、デモムービーを見る限りではなんとかプレイできそうだと判断してビビりながらプレイ。後半は画面を半分だけ見ながら半泣きでプレイしました…。
第2位 いきなり謎の宇宙船に飛ばされるトンデモアドベンチャー
VR Flush
リリース日:2018年6月21日
体験時間:20分程度
プレイスケール:着席
何気なくトイレで本を読んでいたら突然宇宙船に拉致されてしまうという、展開が唐突なアドベンチャーゲーム。主人公になりきって宇宙船で生き延びようと努力します。
拉致された先には雑な生体実験を行っているロボットが居るのですが、主人公も実験体にされかけてしまいます。ここで”優秀な知的生命体”としてアピールすることで、なんとか生還しようとする、という面白いストーリー。
宇宙船にトイレごと召喚されているのがシュールで面白い。主人公はトイレ中の中途半端な状態のまま、この異質な状況に挑むこととなります。
ロボットに言われるがままにバスケットゲームやアイテム操作をこなします。宇宙船の世界観がなかなか凄い。ゲーム外の謎の生命体やキューブなども拾って投げることができます。結構作りこんである印象。
最終的に相手のシステムを一部破壊し、なんとか自室のトイレに生還したところでゲーム終了。解説も豊富にあるので分かりやすかったです。
本ゲームは完全コントローラ操作ではなく、目線で標的を指定するといった形でした。マウスなどでもプレイできるようです。決定キーなどはコントローラで代用できます。
ランク外の惜しいゲーム
Google Spotlight Stories: On Ice
リリース日:2018年6月7日
体験時間:10分程度
プレイスケール:着席・立位・ルームスケール
毎月お馴染みのSpotlight Storiesシリーズ作品です。Googleが手がけるショートVRムービーです。今回はスケートショーをテーマとした作品に仕上がっています。物語はスター・ウォーズのようなチャンバラ劇がメインです。
移動するカメラの視点が非常に上手く作られており、臨場感が凄い。役者が転がればカメラはバッチリそれを追うし、大きくなったり小さくなったりもする。空も飛ぶ。といった視聴者が満足する表現を散りばめています。
VRにおけるカメラ移動は多くの場合が酔いを併発するのですが、この作品は移動をかなりゆっくりに調整してあるので、その点もしっかりと対策されているのがGOOD。気配りが感じられます。
Dead Ground:Arena
リリース日:2018年4月13日 デモ版公開は最近?
体験時間:30分程度
プレイスケール:着席・立位・ルームスケール
よくあるゾンビシューティングゲーム。VR版ということもあり臨場感が凄いです。ゾンビの鳴き声もなかなか…気持ち悪い…。
基本的にはゾンビオンリーのシューティングゲームです。他は出てきませんでが、ゾンビのバリエーションは多いです。いきなり走ってくるやつは心臓に悪い…。BIOHAZARD5みたいに走っているゾンビが結構多い印象。
本作品は通常1500円ほどですが、デモ版のプレイは無料です。チュートリアルなど数ステージ遊ぶことができるので、これでも十分に雰囲気は味わえるでしょう。
Battle Summoners VR Basic
リリース日:2018年6月23日
体験時間:1時間以上
プレイスケール:着席・立位・ルームスケール
VR対応のタワーディフェンスゲーム。マスターとなり、タワーディフェンスを3D空間でプレイすることができます。ソシャゲー系のその手のゲームとほぼ同じルールなので戸惑うことは少なかったです。
エルフ、ゴブリン、ドラゴン、ゴーレムなどの役割もだいたい同じ。遠距離、飛行、大型など一度は見たことのあるモンスターを配置して先に相手の陣を落城させたほうが勝ちです。好きな人は結構ハマりそう。
操作もめっちゃ簡単です。勝利したらレベルアップ、強化などもあるので長く遊べそうです。ベータ版ですがPvPもある模様。クリスタルが貯まれば特殊行動で”ゴットハンド一掃”なんかもできます。普通にゲームとして楽しい。
Scutter
リリース日:2018年6月15日
体験時間:30分以上
プレイスケール:着席・立位・ルームスケール
攻撃、飛行もできる球体を転がしてゴールを目指す、スタイリッシュ3Dパズルゲームです。ボウル系のゲームだと言えば分かりやすいでしょうか。カービィボウル的な。
赤いボールに触れないように青のクリスタルを全部揃えてゴール地点までたどり着けばクリアです。操作はプレイヤーがワープ移動して全方向から行うことが出来ます。
飛行には時間制限があったり、柵がなくて落下したりと結構序盤から難しい…。なお、攻撃することで赤いボールは消滅させることができます。グラフィックも非常に美しく、ゲーム性もある優秀なソフトですが、フル版でも500円程度と大変お安いです。
Number Hunt
リリース日:2018年5月24日
体験時間:15分以上
プレイスケール:立位・ルームスケール
”動く数字を狩る”というなんともユニークな移動型シューティングゲーム。プレイヤーも全マップを移動できるので動きながらハンティングします。走る数字とすれ違うのはなかなかシュールな光景です。
銃のシステムも少々特殊で、足し算引き算掛け算などを設定しながら撃つことができ、その式に対応した数字が得点になったりします。発想がメッチャ面白い。(筆者環境で割り算だけ反応しなかった。バグでしょうか。)
荒削り感マックスなゲームですが、ちゃんとアップデートすれば化けそうな面白い作品です。移動しているだけでも結構楽しい。酔うけど…。
DrillsVR
リリース日:2018年6月29日
体験時間:15分以上
プレイスケール:着席・立位・ルームスケール
よくある射撃シミュレーターです。丁寧なチュートリアル解説があるので操作も分かりやすい。リロードやマガジンを仕舞う動作も必要とするので案外リアルにプレイできます。
グラフィックは結構雑な印象。銃を撃つことに特化しているシュミュレーションソフトですので必要ないのかもしれませんが…。一応クオリティは設定で選択できます。
撃つ音や動作がリアルなだけに銃の反動がないのが少し寂しいですが…。ストレス発散に如何でしょうか。
Google Spotlight Stories: Piggy
リリース日:2018年6月7日
体験時間:10分程度
プレイスケール:着席・立位・ルームスケール
運動して痩せようとする豚を永遠と眺める謎テーマのSpotlight Stories。周りも終始真っ白であり、淡白な光景が続きます。
運動していることをこちら側にアピールしつつ、目の前においてあるケーキを内緒で食べようとする豚を360度眺めることができます。面白いかと言われると微妙な出来。
しかし立体音響の表現などはよく出来ており、後ろから聞こえる声、遠ざかる音などは非常にリアルであり、思わず振り向いてしまいます。
Vreal
リリース日:2018年6月28日
体験時間:30分以上
プレイスケール:着席・立位・ルームスケール
ゲームとして紹介してよいのか分かりませんが…。通常のsteamVRゲームを録画して、その光景をVR空間で他人が見れるようにするというなんとも新しい試みのソフトウェアです。
より具体的に説明すると、実際に録画しながらプレイしたプレイヤーのVRゲームを、第三者視点にたって空間の中を見て回れるということです。メッチャ凄い…。過去を追体験している気分になります。もちろんワープ移動もできる。
プレイしているユーザー(過去)を別のVR視点で見ることができるというのはなんとも不思議な感覚です。現在は4つのゲームにしか対応していませんが、これの対応が進めば、新たなビックコンテンツとなるでしょう。
次回もお楽しみに!
如何だったでしょうか。個人的には”Vreal”に非常に期待を寄せています。”空間を録画する”というのは非常に面白い試みです。移動もできるし、マジで『追体験』なんですよ…。
皆さんのオススメもぜひ教えてください。コメントお待ちしております。