MUGAストイックPC5の自腹分解レビュー!感動と失望が入り乱れる結果に

3.0

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パソコン ハードウェア

さて、皆さんこんにちはこんばんはタカヤマです。

今回は待望のドンキホーテの新作ノートPCである、MUGAストイックPC5のレビューをお届けします。発売日は23年12月。MUGAシリーズは今回で5世代目になります。

なお若干のネタバレになりますが、正直なところ…今回のレビューはちょっと厳しめになるかもしれません。理由は本文内で…ということで早速詳細レビューを確認していきましょう。

より詳細な動画評論も合わせてどうぞ!MUGAストイックPC5 見た目とベンチマーク分解など

ザックリとした概要

MUGAストイックPC5はWindows11を搭載し、最近ではミニPCなどで採用されているN100というCPUを搭載しています。メモリは8GBでストレージにはSSDが搭載されています。画面サイズは14.1インチで非光沢仕様です。

まぁ正直言って一目見ただけでは少々不足点が目立ちます。ちょっと昔の格安PCの性能を思い出させる感じがしますね。

とは言っても、ドンキ史上最高スペック(笑)とされるこのPC、旧モデルよりは性能は向上していますが、その分価格も上昇しています。ドンキPCのレビューは今回が3回目になります(初代のMUGAやNANOTEを購入して使っていた経験があります)が、徐々に価格が高騰してきていますね。

見た目はなかなかイイ

まず見た目ですが、今回のMUGAはやや暗めのグレーで型番にもBKという表記があります。ロゴや装飾が一切ないのは従来のドンキPCと同様で個人的には好印象です。素材感も想像以上にしっかりしており悪くはないと感じました。

サイズは平均的

寸法は横が約32cm、縦が約22cm、厚みが20mmほどです。14.1インチのノートとしてはまずまずのサイズでしょう。A4ノートと比べるとちょっと大きいです。重量は実測で約1.45kgあり、持ち運びには少々重いかなという印象ですがストレスが溜まるほどではありません。

画面はベゼルがちょい気になる

画面は60HzのフルHDで非光沢液晶です。視野角も悪くはないですが、ベゼルの太さが気になります。画質に関しては特に不満はありませんが、超きれいとは言えません。映像視聴用よりも事務作業用に適していると思います。明るさも幅広く調整でき寝室での利用も問題ありません。

キーボードは残念な仕様

キーボードは日本語配列とうたわれていますが実際はかなり特殊な形状です。内部設定で無理やり日本語にしているだけで個人的には微妙な評価です。この点に関しては初代MUGAからの問題点でもあります。

ホームエンド等の配置もエンター横になっており個人的には苦手です。さらに電源ボタンがキーボード内にあるため押し間違えることがあります。キーピッチは約19mmでしっかり確保されていますが、操作中にキーが取れることが一度ありました。(これは偶然かも)

トラックパッドは意外と使える

トラックパッドの品質は並程度で僅かな遅延を感じますが使い勝手は良好です。4万円台でこのレベルなら十分すぎるでしょう。大きさも必要十分です。

インターフェースは優秀

インターフェースは左側にHDMI、USB3.0、Type-C、イヤホン端子を搭載し、右側にはセキュリティスロットがあります。Type-Cは30W~65Wの範囲でPD充電に対応していますが、20Wなどの低ワットでは反応すらしないので注意です。

スピーカーは裏面に2機搭載されていますが音質はあまり良くありません。外部スピーカーかイヤホン等を利用することをオススメします。

WEBカメラも一応搭載されていますが明るさが非常に暗く使い勝手は良くないです。会議などでの利用は難しいでしょう。

起動時の挙動を確認

さて、それでは初期起動から挙動の確認をしていきましょう。

セットアップとOEM元

まず、Windows11Homeなのにネット接続の画面が一切出てこないです。通常はセットアップの際にネット接続が必要なんですがこのPCではそれがスキップされます。(中華系PCではよくあること…みたい)

さらに驚きポイントとして、このPCはツーウェイ製です。日本の量販店で買ったPCからツーウェイの文字が出てくるなんて正直想定外でした。これで2回連続でこのメーカーの製品を評価することになります。(前回は例の徳島PC)

起動後のシステム表記でもツーウェイの文字が確認できますし、モデル名の横にはGemiBook X Proという表記もあります。OEM品というかマイナーチェンジというか…。元々の製品はこのGemiBook X Proで価格は税込み39900円です。普通にドンキで買うより1万円ほど安いです。

初期ソフトやレスポンス

初期インストールソフトなどを確認してみると、やはりツーウェイ製品ということもあり基本的に何も入っていません。ほぼ素のWindows11です。

シャットダウン後の起動時間も20秒~30秒ほどで完了しレスポンス面では普通に良好です。動画視聴やネットサーフィン、オフィス作業など幅広い用途で試しましたが、大きなストレスを感じることはありませんでした。ただメモリはもう少し欲しいと感じました。

BIOS画面

BIOS画面は一般的なAMIのBIOSで設定項目はかなり幅広く、ウェイクオンランなどの設定等もちゃんとあります。

各種ベンチマーク

まずはパスマークから。CPUはN100ということもあり事務作業程度なら問題ない数字でしたが、グラフィック性能は低めでゲーム用途には向かないようです。またストレージの数値も低い印象です。

Cinebenchやサンドラの結果もチェックしました。Cinebenchの結果はやや安定しなかったですが、メモリの帯域テストは予想より遥かに良好でした。

ちなみにメモリは内部情報では2GBx4の構成です。なかなか特殊な構成ですが過去にツーウェイの製品で見かけたことがあります。なおすべてオンボードで交換不可です。

ストレージの速度は一般的なSSDと同等程度です。SATA接続タイプになるのでこんなもんですね。

ゲームベンチも実施しました。ドラクエ10は最低品質ならある程度プレイできますが、品質を上げるとスコアは落ちます。

FF14に関してはプレイ不可能なレベルでした。かなり昔のゲームでも高グラフィックゲームはプレイが難しいです。

動画編集の挙動

編集ソフトの挙動も確認しました。AVIUTLやYMM4では作業が可能ですが、快適に利用するには不満が残るかもしれません。

プレミアプロに関しても作業は可能ですが、定期的な使用にはメモリ不足が目立ちます。結論として動画編集には向かないです。

発熱と消費電力について

発熱に関しては高負荷時で41度程度で、キーボード周りは熱くならないため作業中にストレスを感じることはありませんでした。

消費電力は最高で32~33W程度で、ファンレス設計ではないため騒音が発生しますが比較的静かでした。ただし、ACアダプタの仕様が公式サイトと異なっている点は注意が必要です。(表記上の12V2Aではなく実際は12V3A)

バッテリー持ち

バッテリー持ちに関してはYouTube再生で約6時間程度でした。最近のPCとしてはやや短めです。

本体の分解

MUGAPCは歴代のモデルも分解が簡単だったものが多いですが、今回の第5世代もドライバー1本で分解できる簡単さです。プラスネジが12本の構成です。注意事項として封印シールがあるので、剥がしてしまうとメーカー保証などが無効になる可能性があります。

裏面のカバーを開けた状態がこんな感じ。まぁーいつも通りスカスカです。初代のMUGAも似たようなスカスカ具合だったので、この点に関しては特に驚くことも無いです。

一番場所を占拠しているのがバッテリーです。容量は38Wh、最近の薄型ノートと比べると少し少なめな印象です。型番は5059B4-2S。交換品がネットに出回っているので万が一ヘタっても自力で換装可能です。

両サイドにはスピーカーが2機。この辺はDELLのXPSなどと形状はそこまで変わらず極めて一般的な仕様だと思います。

開閉用の磁石はサイドに2つ搭載。このサイズ感で結構強力に固定されるので、恐らくネオジムが採用されています。

ファンは1機のみ搭載。発熱チェックで一番熱かった部分にヒートパイプと共に設置されています。これだけ周辺がスカスカなら熱が籠もることも無いでしょう。

メモリはオンボードになるので交換不可ですが、SSDに関しては脱着可能でした。換装することで容量を増やしたりできます。

接続方式はやはりSATAでした。スロットのほうはNVMeも挿せるので交換すれば速度アップできそうです。

ちなみに製造元はAirDiskという謎の激安メーカーです。一応AmazonやYahooに販売ページがあります。

総評など

ということで全体的な評価とザックリ纏めると…性能は意外と悪くなくて、ある程度なら使える範囲。レスポンスも許容範囲で事務作業程度なら問題ないPCです。あと、Type-Cで充電や映像出力ができるのも大きな利点ですね。

一方残念な点としては、まずキーボードがただの英語配列なこと、これを日本語キーボードとアピールするのは良くないかなぁ。メモリ8GBなのも致命的です。メモリ自体は速くて優秀なだけに残念です。

個人的な感想

ラストに価格面や販売方式について意見を述べたいと思うのですが…。値段やっぱり高いですよね。僕が昔買ったドンキPCって19800円とかだったりしたんですよ。そりゃあ性能が上がったり、物価が上がったってのは分かりますが。正直、ドンキの格安PCで4万円は高額かな…。

ツーウェイの公式サイトで買ったほうが1万円ぐらい安いっていうのも残念です。一応Type-C充電が不可だったりType-c映像出力できなかったりという違いはありますが…僕なら安い方で買うかもしれません。

というか、ド正直に言うならばこれをドンキで買うならプラス1万円払ってDELLの5万円台のパソコン買ったほうが良いんじゃないかと、僕は思います。

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