『Vive Focus』スペック詳細:バッテリーで動くケーブルレスVR

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PCで起動できるVR装置は、スマホVRに比べるとグラフィック面などで圧倒的に高品質な体験が可能です。このブログでも【月刊HTCVIVE無料ゲーム紹介】を連載するなど、私自身もPCVRには大変お世話になっております。

しかし、そんなPCVRも欠点が無いわけではありません。トラッキング装置の設置が面倒、10万円を超えるPCを用意する必要がある、極太のケーブルをPCから頭に接続しないといけない、などPCVRは素人には導入が難しいのです。

そんな問題を一気に解決するのが、今回取り上げる『ViveFocus』というVR装置です。HTCViveと同じHTC社が開発しているケーブルレスのVR装置となります。日本をはじめとした、世界での発売も近づいているとのことですので、少し纏めてみました。

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Vive Focusのスペック情報

HTC Viveと比較したViveFOCUSのスペック詳細表

HTCVive ViveFocus
画面性能 1080×1200 2枚 90Hz 視野110度 1440×1600 2枚 75Hz 視野110度
CPU性能 PC環境に依存 SnapDragon835
トラッキング 外部に装置を設置する必要あり World Scale技術により装置不要
外部メモリー PC環境に依存 microSDカード(2TB以内)
電源供給 ACアダプタ バッテリー駆動(Type-c充電)
音声装置 マイク内蔵・3.5イヤホン端子 全て内蔵・イヤホン端子も有り
データ通信 PC環境に依存 WiFi搭載 b/g/n/ac
リモコン コントローラ2個付属 充電式 リモコン搭載 電池式
アプリのDL Steam・VivePortなど(PC経由) VivePortのみ
価格 7万円程度(3月値下げ後) 7万円程度(中国価格)

以上が主なスペック比較となります。まず注目して頂きたいのが片面1440×1600に強化された解像度です。従来の1080×1200では文字などが潰れて見えてしまうことがあったので、この改善は嬉しいポイント。しかし解像度を引き上げたグラフィックスを動作させることが可能なのか・・?

トラッキングに関しては装置前後に設置されたカメラによって現在の位置を立体的に把握するという独自のシステムを採用。従来型のようなベースステーションが必要無くなるため何処でも持っていける。問題はそのトラッキング精度ですね。

電源供給もバッテリー式を採用しているため持ち運びにも適していますし、ケーブルレスでVR体験ができるのが何より素晴らしいポイント。連続駆動時間は3時間程度になる模様。

システム面としては昨年発表されたSnapDragon835を搭載。低発熱で処理の早い優秀なハイエンドSoCです。このSoCはスマートフォンなどモバイル用途を想定した物であるため、PCVRのような高グラフィックス体験が実現できるのかは未知数です。

ViveFocusの良い点、悪い点

解像度は上がっているが…。満足のいく体験ができるのか…?

今回のViveFocusは解像度こそ引き上げられていますが、スペックは『2017年末の最新のスマートフォン程度』です。果たして満足のいく体験ができるのか…。リフレッシュレートも75Hzと、最低限必要だと言われている90Hzを下回っています。

実際に触ってみないとわかりませんが、この性能でVRを十分に楽しめるのかには疑問が残ります。贅沢な話ですが、一度PCVRの世界を味わってしまった以上、どうしても下位互換にしか感じられない可能性が…。

といっても、スマホVRと同等程度かそれ以上の体験ができることは間違いないので、スマホVRをちょろっと触る程度しか体験したことのない層には非常に魅力的かもしれません。

持ち運びVR装置としては期待できる

ViveFocusはバッテリー駆動、カメラで位置トラッキング、WiFi・音声・マイク内蔵など、コレ一つでシステムを動かすことができるように設計されているため、発表会や各種イベントなどへの持ち込み装置として非常に優秀です。

特に、スマホVRでは実現できなかった『トラッキングでしゃがんだり、移動できる』点や『純正センサーコントローラで仮想空間に手の動きを取り込める』ことをケーブルレスで実現したのは評価出来るポイントです。

『PCVRほどではないけど、自宅外に高品質なVR装置を持ち運べる』というのは結構需要があるのではないか…?と感じます。

値段が高すぎる…

中国では既に販売が開始されているようですが、値段設定が驚きの約6万8千円。…高すぎないか?日本に入ってくるタイミングでもう少し高くなると考えると、8万円ぐらいはするんじゃないでしょうか。

現在、HTCViveが約7万円に値下げされたことを考えると、それよりも高価なスタンドアロン装置を手に取る層がいるのか…。という問題にぶち当たります。ある程度優秀なPCを持っている層はHTCViveを買うでしょう。

発表当初、対抗馬であると考えられていた『Oculus GO』が2万~3万円で買えることを考えると、やはり値段設定が高すぎます。より高品質な体験を可能としている装置であるのは事実ですが、手に取る層が少なくなってしまいそう。

ゲームラインナップに不安が残る

これも不安要素です。Daydream、GooglePlay、Steamなどへの互換は発表されておらず、現状ではVivePortのみのゲーム供給が予定されています。暫くの間はゲームラインナップが相当少ないであろうことが安易に予想できますね…。

更に、PCVRのゲームを起動することはシステムスペック的に不可能ですから、一からViveFocus用のゲームが作られることになります。そのため、現状のVivePortにあるゲームを動かすこともできない。

現状のHTCViveも、Steamからのゲームダウンロードがメインであり、VivePortを使う人はかなり少ない。(UIが悪いということもありますが)更にPCではUnityなどによって制作されたゲームは直接起動することもできますので、幅広いプラットフォームがあります。

この点をHTCはどう考えているのか。7万円出して、出来るゲームが少ないのは寂しいです。VRゲームを制作している各社がViveFocus用に配信してくれることを祈るか、ReViveのような互換をもたせるシステムを生み出してくれることを祈ります。

総評 使用目的を絞れば面白いガジェットになりそう

如何だったでしょうか。ViveFocusはPCVRほど高性能なモノではありませんし、スマホVRのようにお手軽に手に入るモノでもないです。一見するとマイナス面が目立ってしまいそうな装置でもありますが、ピンポイントに用途を絞れば、活躍する場面がありそうです。

例えば動画鑑賞用途とか。HTCViveでいう『Bigscreen』の動画再生専用版のようなアプリが配信されれば、高画質でケーブルレスな映像視聴が可能となるでしょう。このような寝転んだり、ソファに座ったりする必要性があるような用途にケーブルレスのViveFocusはぴったりです。

2018年度中に世界に向けて発売されるとのことですので、楽しみに待ちましょう。

5/25追記:本日公開された情報によると、ViveFocusはPC対応のVRをストリーミングでプレイできるようになるとのこと。もう色々と凄すぎる。更にHTCU12(スマホ)との連携にも対応し、スマホに映像をミラーリング出来るらしい。

PCVRがプレイできるとなると、一気に実用性が増しますね。値段ももはや安いような気がしてきました…。

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