HTCViveのレビュー,購入して1年間使ったVRプレイヤーの感想

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VR-VirtualReality

筆者は昨年からHTCViveを所持しています。借りていた期間を含めると、約1年ほどこの機体を使用しました。自宅でプレイした当初は、これまでのスマホVRとは全く違う別物の体験に感動したものです。

1年も経つと、もうスマホVRでは満足できない体?になっていました。そんなVR満載な1年を振り返って、バーチャル体験して楽しかったことや、ここが不便だなと思ったこと、実際に動かしてみて必要だと思ったスペックなどをまとめてみました。

HTCViveやそのゲームが快適に動くスペックを考える

HTCViveの必要スペック表記は結構アバウトで、だいたいこんな感じです。

CPU: Intel Corei5 4590、AMD FX 8350 以上
GPU: NVIDIA GeForceGTX1060、AMD Radeon RX 480以上
メモリ: 4GB以上

そして、筆者のPCスペックは以下のとおりです。

CPU:Intel Corei7 6700
GPU:NVIDIA GeForceGTX1070
メモリ 8GB

一年間、100種類以上プレイした感想としては、特にスペックが厳しいと感じた場面はありません。至って快適です。このようなスペックがあれば、ストレスを感じることのないVR体験が可能と言えるでしょう。

しかし、必須環境ギリギリのマシンでプレイするとどうなるのか。以前に筆者は以下の環境でゲームをプレイしたことがあります。

CPU: Intel Corei5 4590
GPU: NVIDIA GeForceGTX1060
メモリ: 8GB

プレイゲーム:TheBlu

要するに、結構ギリギリの構成です。更に、かなり重めのゲームタイトルをプレイしました。結果、違和感のあるカクつきを経験することとなりました。

落ち着いてじっとしているとある程度は滑らかなのですが、首を振る、左右を見渡す等すると、明らかにフレームレートが悪く、酔いそうな印象を受けました。

だからといってプレイできないわけではありません。VR体験の感動はもちろんありましたし、酔いに耐性がある人にとっては問題のないことだと思います。

しかし、録画、配信もする筆者からすると、やはりcorei7,GTX1070はほしいな、と感じてしまいます。本当に滑らかなVR体験を望むならば、この環境は頭に入れておいてください。

ヘッドセット本体の長時間着用は難しい。

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これは非常に悩んだ問題です。VR体験は時間を忘れるような非現実を筆者に与えてくれるのですが、筆者の体(主に頭部)がついていかないのです。具体的には頬が非常に痛い。

時間で言うと3時間もプレイすれば結構痛いです。4時間やればアザが残るんじゃないかなというレベル。筆者の顔の形状にも原因があるのかもしれませんが、ヘッドセットの重心?重さが頬にかなり強くかかっている印象です。

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自作の大画面VR映画館で、思う存分映画鑑賞をしたいのですが、頭部の重さでどうしても映画に集中できないのです。一番やりたかった使い勝手ができない悲しいパターン。

しかし、これはじっとしているときに限った感想であり、アクション系のVRをプレイしているときはあまり気になりません。1時間ほどVRで雪山を登ったときは本気で時間を忘れました。要は動いていれば痛みは軽減します。

結局一番遊んだVRゲームは何か?

これはダントツでBigScreenです。PC上の画面表示(デスクトップ)を視聴、操作できるものなので可能性が無限大です。なんでもできます。これをゲームと呼べるのかは難しいですが・・・。

YouTubeの動画を家では絶対にできないような大画面で見てもいいですし、まだその大画面でオーバーウォッチをプレイするのも最高です。現実のPC周りが散らかってて集中できないときもVR空間は綺麗です。

ただ、先にも上げましたが、頭部が重さで痛くなってくるので、一回のプレイを長時間することはできません。これがなければ休みの日は一日中プレイしているかもしれないと思うほど、いまでも毎日使いたくなるタイトルです。

友人にプレイしてもらった際の認識の違い

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これは、元々VRを知っていた筆者と、その手のことに疎い友人数人における、VR体験の印象の違いがよくわかった経験でした。友人たちは、バーチャルなリアリティというものがそもそもよくわかっていないのです。

装着した人が皆言う感想は、「これは10万円してもおかしくない体験だ・・・」というものです。はじめはみんな10万円以上するという装置を馬鹿にするのです。ゲーム機に10万突っ込むのはやりすぎだ、と。

しかし実際に装着してもらうと、その印象はガラリと変わる。まさか現実の立体感そのままにバーチャル世界の中に自分が落とされるとは思わないのです。彼らの中でのゲームは、画面を見るテレビゲームなのです。

それ以上のゲーム体験がそもそもわからないということです。これに関しては、日常でもっとPCVRをプレイする機会が増えてほしいと願うばかりです。知る人が増えれば、この市場は活気だつと信じています。

あと、友人たちに一番好評だったジャンルは、やはりホラー系VRでした。VRホラーはリアル感が本当に段違いなので、筆者はむしろ苦手です。体験が現実的すぎる。

VR空間で人と遊べるのは素晴らしい

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以前、Destinationsというワークショップ型の無料タイトルが提供されていました。内容は、VRのギミックステージ等をユーザーが自由にクリエイトし、公開できる。というもです。

中にはValve公式のクオリティの高いステージも多数公開されており、ステージ内に複数のユーザーでアクセスしてコミュケーションを取ることが可能でした。これがとても楽しかった。

Destinations the new Valve app
This app id discovered and did know anything about it but was free on ...

筆者が美しい川を眺めていると、突然背後から謎の外国人がログイン。どこからか取り出したボールを筆者に投げてきました。要はキャッチボールしよう!ということです。

ボールを投げあっているだけなのですが、これがリアルでは家の中なのに、どこの国の人なのかもわからない外国人と投げあっているのです。こんなの楽しいに決まってるでしょう。本当に川原で遊んでいるわけですからね。

そんなアクションをしたり、時には川を一緒に眺めたり、ゲーム性のあるステージでスコアを競い合ったり、何もかもVRでリアルなので楽しさが段違いでした。これは、HTCViveを買ってよかったと思えた体験でした。

※現在では、DestinationsはSteamVRHomeに統合され、そちらで似たサービスが提供されているみたいです。

最近はVRゲーム開発が楽しい

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半年ほど無料のSteamVRゲームをプレイし(たまに有料)、十分にVRを満喫したところで筆者が興味を持ったのは、UnityによるVRゲームの開発でした。

というのも、以前から筆者はスマホ向けVRゲームの制作に個人で取り組んでおり、それによってUnityの知識もある程度ありました。これによってHTCViveの導入にはさほど苦労しませんでした。(SDKプラグイン入れるだけですけどね。)

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まず驚いたことは、ものを掴んだり、投げたり、登ったり、触ったりする動作が非常に簡単に実装できたということです。(VRTKプラグイン使用)これと、既存のUnity知識を組み合わせるだけで、幅広いゲームが作れました。

そして、スクリプトもほとんど必要ないのがさらに驚きポイントです。プログラミング知識の乏しい筆者にとってはありがたいポイントです。製作時間が一気に短縮できます。

現在は、新作VRゲームの企画を考えたり、新しいアクションを実装、テストプレイしたりすることがHTCViveを触っていて一番楽しいことかもしれません。

最後に HTCViveを買って

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筆者はこのVR環境の構築に20万円ほど使いました。内容としては、HTCViveの購入と、PCパーツの交換費用です。我ながら思い切ったなぁと今でも思います。

しかし、購入したことに関して後悔したことは一度もありません。正直もっと後悔すると思っていたのですが、自分の予想を遥かに超える面白さがHTCViveにはありました。

まだまだ開発途中のジャンルなので、コンテンツは不足しがちです。しかし、無いなら作ればいいと、筆者のモチベーションは上がりっぱなしです。Viveを買ったことでクリエイターとしての思いも高まりました。

全体を通して買ってよかったと思えるガジェットの上位に入るアイテムです。みなさんも思い切って一台如何でしょうか。とはいえ、まずはドスパラ等の体験会に参加してみてください。きっと購入意欲が高まると思います。