バーチャルYouTuberが流行ったワケ:本当の”起爆剤”はストロングの人じゃない?

※Google推奨の「全自動広告表示」テスト中…表示量がヤバイ場合は右上の✕ボタンで遠慮なく本部に通報してください!
※当サイトの全てのページにはPRを含むリンクが掲載されています。

インターネット HP

最近、やたらと『バーチャルYouTuber』という単語を耳にしませんか?筆者の周りでもトレンド化しているようなワードであり、全然YouTubeを見ないような層でも知っているレベル。

2016年末~2017年初頭に、一度ニュースになっているワードなのに、なぜここまでこの単語が有名になったのか。「1年経過した今になってなぜ・・・」と疑問に感じたので、各メディアの流れから流行りの原因を探ってみました。

※某スト◯ングゼロの人だけが要因じゃないんだぜ・・・。

唐突なTwitter投稿の急上昇

まずはこちらを御覧ください。Twitterで『バーチャルユーチューバー』と発言している人の推移です。(出典:Yahooリアルタイム検索)

それまで1日100件~200件で推移していたTweet数が12月21日頃を境に急上昇。クリスマスには5000件のツイート数を突破し、年末には約15000件のツイート数にまで拡大。実に150倍にまで膨れ上がりました。

この流れを見ると、流行った原因が間違いなくあると推測できるのですが、何がどうやって有名になったのか?12月に突然爆発した理由は?…もう分かるかも知れませんが、この流れに連動している人物が一人いますね。次の項で詳しく解説します。

参考:Yahooリアルタイム検索 https://search.yahoo.co.jp/realtime

輝夜月(かぐやるな)の登場が連動している

もう誰でも知っている有名人ですが、この『輝夜月』というバーチャルユーチューバーさんが急上昇に一役買っています。登場も12月初頭とほぼ一致。有名になるタイミングと、Twitterでの『バーチャルユーチューバー』急上昇のタイミングが完全に同じです。

しかし、以前から大勢居た『バーチャルユーチューバー』ですが、なぜこの人だけ唐突に流行ったのか? 一説によると、『スト◯ングゼロを擬人化したような勢い』や『テンションが異次元』『声が特徴的、苦しそうなハム太郎』などの個性的な特徴が流行った要因、と意見を述べる人が多いようです。

確かにこのような特徴的なキャラ設定は流行った原因として一理ありますが、筆者はそれ以外にも大きな要因があると思うのです。この流れは『けものフレンズ』によく似ている。そう、”あの”サイトです。この話は次の項で詳しく解説します。

※『輝夜月』さんだけに焦点を当てて流行った原因を考察している人は沢山いますので、詳しくは下記のリンク先等を参考にしていただければと思います。

ニコニコ動画にネタにされた!勝ちルートだ!!

そう、これなんです。『けものフレンズ』も『バーチャルユーチューバー』も『シャ◯ゲーム』も当初、全く有名でなかったコンテンツを急激にはやらせる起爆剤。これがニコニコ動画なんです。

『MMD』や『MAD』『素材化』等の組み合わせによって、死んでいたコンテンツを急激に拡散させる。面白い一本の動画に仕上げる『職人』の存在により、爆散したコンテンツの一つが『バーチャルユーチューバー』なのではないでしょうか。

ニコ動独自のシステムが関係している

ではなぜ、ニコニコ動画で『職人』が動画を投稿すると流行るのか?これにはこのサイトの『システム』が関係しています。ニコニコ動画には、YouTubeなどにはない、【細かく分類されたランキング機能】が存在するんです。

YouTubeの急上昇ランキングとはまた違ったシステムです。カテゴリ別にデイリー等でコメント集計、マイリス集計などをランキング化して表示してくれます。そして、これを使ってなんとなくニコニコ動画を巡回している人が多いのも特徴。

このシステムは、『有名な人を更に有名にさせる』YouTubeのランキングシステムと違い『無名でも、とにかく反応の良い面白い一本の動画』をランクインさせることに特化しています。(そのため、検閲が少なく工作等が生まれてしまうのですが・・・。)

このシステムに上手くマッチしたコンテンツが『けものフレンズ』であったり『バーチャルユーチューバー』であったりするわけです。要はネタにしやすい「フフッ」となる要素を含めた潜在価値のあるアイテムです。これが職人&ランクインによって化ける。

今回の輝夜月はその『異様なテンション』『一度聞いたら忘れない声』がニコニコ民の感性にドハマリし、数々の動画を生み出す結果となりました。

けものフレンズにおいても、放送開始当初1000再生ほどしかなかった弱小コンテンツが、ランクイン、職人達にネタにされたことで3話~4話ごろから急上昇、あっという間にミリオン再生を突破しました。(この点は、Twitterの拡散が初期爆発に大きく影響しているという意見も多いようです。)

このような『全く有名でないけどウケるもの』を『急激に有名にして上昇させる』ことができるのがニコニコ動画なのです。YouTubeは『じわじわ有名にさせる』ことは得意ですが、急に爆発させることはある程度有名にならないと難しいです。

※ちなみに、12月後半~1月現在まで、ニコニコ動画のランキングはバーチャルユーチューバーで埋め尽くされています。笑

参考:ニコニコ動画 バーチャルYouTuberで検索

相乗効果で元祖バーチャルユーチューバーに影響が

この輝夜月の急上昇に影響を受けたのが、同コンテンツの老舗である『キズナアイ』です。ユーザーはニコニコ動画などで輝夜月を知り、このコンテンツは『バーチャルユーチューバー』と呼ばれていることを知ります。

バーチャルユーチューバーを知った大勢のユーザーは「もっと面白い人がいるのかな?」と検索をかけます。そこで一番に検索ヒットするのが、一年動画投稿を続けてきた『キズナアイ』なわけです。

元々外国人ファンが多いコンテンツだった

キズナアイは元々外国人評価の高いコンテンツであり、コメントも多国語で埋め尽くされているような『海外向けYouTuber』でした。この人気は世界でじわじわ増えており、1年かけて、2017年12月17日にチャンネル登録者100万人を達成したのです。

では、『バーチャルユーチューバー』という単語が日本で流行った後の、2018年現在でのチャンネル登録者数はどうでしょうか。1月11日の時点だと、実に135万人の登録者数になるのです。

過去:約365日で→100万人増えた
現在:約25日で→35万人増えた

倍率おかしくないですか?実に4倍以上の勢いがあります。これには『日本人ユーザーが急にチャンネル登録しだした』ことが原因しています。今までその存在を知らなかった日本人のYouTubeユーザーが急に群がり始めたんですね。

このように、元々ネタにされたのは『輝夜月』でしたが、流行りだした後は『バーチャルユーチューバー』全体がネタにされることとなりました。現在のニコニコ動画等でも、キズナアイをはじめ沢山のバーチャルユーチューバーの動画がランクインしています。

この流行りを受けて復帰した人も

この急激なコンテンツの流行を受けて、活動(動画投稿)が止まっていた馬系バーチャルYouTuberの『ばあちゃる』などが復帰する展開が発生しています。実に3ヶ月ぶりの動画投稿のようです。

当初活動を開始した1ヶ月の動画では、現在までで数千~2万再生ほどしかなかった人気が、復帰後の動画一本で13万再生を突破するなど、実に5倍以上の再生数を記録しています。如何にコンテンツとして流行しているかが分かるかと思います。

復帰して正解だよ!ばあちゃるさん!笑 数少ない男性バーチャルユーチューバーさんとして頑張ってもらいたいものです。

ケモミミなのにオッサン?個性が強すぎる素人も流行りだす

バーチャルユーチューバー』流行の影響は素人のクリエイターにも影響を及ぼしているようです。一般的にバーチャルユーチューバーは、その技術、システムの運用の難しさから、バックに企業さんがおり、サポートしていることが多いのです。

しかし、そのような企業の力を一切借りず、個人でキャラクリエイト、3Dモデリング、配信システム構築、トーク全てをこなす猛者も存在します。今回取り上げたケモミミオッサン、通称『のじゃおじ』もその一人です。

ケモミミでキツネ風の可愛いキャラデザなのに、ボイスは無編集のオッサンボイス」というとてつもないインパクトで今回の『バーチャルユーチューバー戦国時代』に参戦してきた有名人です。(コチラの方は12月初頭に既にブレイクしています。)

「なぜその技術力を持ってしてボイチェンを使わなかったのか・・・」というツッコミは置いておいて(そもそも理由は本人が言及されていますが・・)、彼も今回のバーチャルユーチューバー流行の流れで元々の流行りに更に拍車をかけた一人です。

語尾に「のじゃぁ~」をつけることや、その見た目、急にコンビニ店員が乗り移る、などの特徴で現在ヒットしています。

個人的には、このような単体の技術を持ったクリエイターが評価される状況は大変嬉しく思います。ぜひもっと流行って街で名前を聞くようなYouTuberになって貰いたいです。

総評 他人が持っていない”個性”は大きな武器となる

今回のバーチャルユーチューバー流行の中心人物である『輝夜月』にしても、『ばあちゃる』『のじゃおじ』にしても言えることは、「クセが強いんじゃ~!」ということです。

そう、良くも悪くも『個性的すぎる』んです。これは、アニメ『けものフレンズ』にも言えること。これだけ癖の強いコンテンツであるからこそ。誰かが拡散したくなる、ネタにしたくなる、動画が生まれるということです。

0を100にする、流行るための『拡散メディア』ももちろん大事ですが、秘めた可能性を持っている個性的なコンテンツも絶対条件なんです。

もはや発表する場所はどこでも良くなってきています。それを見た誰かが拾ってくる、ネタにしてくれる、コンテンツに仕上げてくれる。そんな時代になってきたのかもしれません。今回の輝夜月も元々ニコニコ動画とは何の関係もありません。

もはや企業さんでも拡散されること、ネタにされることを目標としているような時代ですから、このようなネットを介した流行り方をするコンテンツはこれからも続々と登場することでしょう。

皆さんも、これからのコンテンツを見据えて、『クセが強いんじゃ~!』と言われる人間になってみませんか?

コメント