『Zen2』Ryzen3000系のスペック情報:3700X,3800Xなど

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次世代アーキテクチャZen2を搭載した新作RyzenCPUの発売が迫っています。今回は従来のRyzen7、Ryzen5シリーズに加えてRyzen9が登場するとの噂が…。最高スペックは16コア32スレッドと言われている3000系等の詳細を纏めました。

追記:2019年5月29日に正式発表がありました。以下記事に纏めてあります。

Ryzen3700Xなど第3世代の詳細が確定:スペック比較がヤバすぎる
AMDより発売された新作の第3世代Ryzen(3700X,3800X,3900Xなど)とIntel Corei9の比較。今回のRyzenは競合であるIntelの半額以下という圧倒的なコストパーフォーマンスで勝負してきました。

新型には次世代アーキテクチャZen2が搭載される

早ければ2019年中の発売が予定されているRyzen3000系の新型プロセッサですが、今回採用されることが決まっている次世代アーキテクチャは『Zen2』と呼ばれています。

製造プロセスは従来の12nmから7nmにパワーアップ。(IOダイは14nm)更に細かくなったことで省電力、低発熱化が進んでいます。

7nmというと近日登場が予定されているSnapDragon855に並ぶ非常に細かいプロセス。(厳密に言うと向こうはARMの命令セットですし仕組みが違いますが…)

同系統で比べるとIntel系CPUになりますが、あちらが10nmプロセスの開発(Ice Lake等)に長年苦戦しており、今年に入ってようやく生産の目処が立ってきていることを考えると、AMD社の技術力の進歩を感じます。

また、1月10日のCES2019ではIntelの最新CPUである9900kとの同コア、同スレッド条件でのベンチマークテストも公開されていました。Intelがスコア2040、Ryzenがスコア2057になるとのことです。

ここで注目すべきポイントは9900kが最大消費電力191wだったことに対して、新型Ryzenは最大131wの消費だったという結果です。圧倒的に電力量費、発熱量が少ない。やはり製造プロセスの縮小が大きくスコアに現れているということでしょう。

参考:https://youtu.be/bibZyMjY2K4

ラインナップはRyzen 9、Ryzen 7、Ryzen 5?

3000シリーズのモデルラインナップは従来のRyzen5、7、3などに加えてRyzen9が追加されると予想されています。(一部海外系カタログサイトからのリーク)

中でもRyzen 9 3800Xと名付けられている最高スペックの製品は16コア32スレッドの表記が…。ブーストで4.7Ghzの動作クロックを実現していますが、TDPは125wまで上がっているとのこと。このモデルを選択する際は冷却に気を使う必要がありそうです。

TDP125wと言われるとFXシリーズやAthlonシリーズを思い出します。なんだか懐かしい響きですね。なお、CESの際にお披露目された8コアCPU本体には、8コアCPUダイをもう一つ積める空きスペースがあったことが指摘されています。

このため、8コア+8コアで16コア32スレッドの3800Xが登場する可能性はかなり高いです。

一方Ryzen 7 3700Xは12コア24スレッドと2000系等から大幅にパワーアップ。こちらの情報は海外ベンチマークサイトでもスコアがリークされており、クロックやナンバー違いはあったとしても発売はほぼ確実と言えそうです。

スコアとしては9900kを15%程度上回る性能ですが、シングルコア性能は少し低いです。24スレッドをフルで使える環境で真価を発揮しそうです。なおベンチマークサイトではクロック3.4Ghz、ブースト3.6Ghzとの表記がありました。

Ryzen3000系のスペック表(リーク)

動作クロック TDP コア数
3800X 3.9/4.7 125w 16core/32Thread
3700X 3.4/3.6 or 4.2/5 105w 12core/24Thread
3700 3.8/4.2 95w 12core/24Thread
3600X 4/4.8 95w 8core/16Thread
3600 3.6/4.4 65w 8core/16Thread

動作クロックは仮情報の可能性高め。鵜呑みにしないように。当サイトの『10万円自作PC』などで紹介するオススメモデルはTDP65wの3600になりそうな予感がしますね。お値段控えめであることを祈ります。

参考:https://www.userbenchmark.com/UserRun/14076820

参考:http://www.e-katalog.ru

今回の新作は圧倒的なワットパフォーマンスが魅力

CESでも結果が公表されたように、今回のRyzen3000シリーズはスコア差におけるワットパフォーマンスが非常に優れているモデルになると言えるでしょう。14nm(正確には++)から長らく変化がないIntel系に比べるとその差は圧倒的。

また、消費電力量が少ないということは発熱量も少ないということです。CPUを冷やすためのファンや排熱構造はよりシンプルなものにすることができるでしょう。ここも重要なポイント。といっても上位モデルはしっかりとした冷却が必要でしょう。

2010年頃から『自作PCといえばIntel一択』の時代が続いていましたが、Ryzenの登場によって着実にAMDCPUの評価は上がっています。現在では否定的なコメントもかなり少なくなりました。自作の幅(選択肢)が広がることは非常に良いことです。

Ryzen3000シリーズは2019年中頃の発売が予定されています。楽しみに待ちましょう。

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