【友人たちにVR装置を体験してもらって気づいたこと】でも少し触れた内容ですが、全くの未経験者にVR(HTC Viveなど)を体験してもらうというものは、結構難しいテーマです。
中にはゲーム慣れしていない人もいますし、コントローラの連動操作を解説するのも難しい。そしてなにより”視界がジャックされている”ため、身振り手振りで解説出来ない…。ゲームによっては起動してから操作してもらう必要があったりします。
そんな「Viveの凄さを体験してもらいたいけど、簡単に体験させてあげられるソフトが思いつかない」という事態のために、VRフリーゲームの誘導曲線を纏めてみました。
全く触ったことがない人、そもそもゲームをしない人に 入門編VR
『PCVR未経験』『そもそもテレビゲーム自体をしない』などといった完全に”業界外”の人にお勧めする際に、比較的馴染みやすいソフトを考えました。基本的に操作は不要です。まずはこれで”VRの表現力の高さ”に触れてもらいましょう。
Google Spotlight Stories
まずお勧めしたいのは、超有名なフリーVRソフトウェア『Google Spotlight Stories』シリーズです。現在では結構な数のシナリオがリリースされており、そのすべてを無料で体験することができます。
物語にストーリー性があり、全年齢対象で、言語表現が非常に少ないため、老若男女、多国籍な人々にオススメできるソフトウェアです。シリーズの中には物語展開が秀逸で、泣いてしまった物もありました。
コントローラ操作も不要であるため、基本的に見ているだけでシーンが自動移動、移動中には酔わないように工夫がなされていたりと、大変品質が高いのもお勧めポイントです。
まずは『Google Spotlight Stories: Pearl』か『Google Spotlight Stories: Son of Jaguar』をお勧めします。反応が良ければ他のSpotlight Storiesも起動してあげると良いでしょう。
Steam VR Home
「ホーム画面じゃねぇか!!」と言われてしまいそうですが…。侮ることなかれ。かつて『Destinations』というソフトウェアとして提供されていたワークショップ機能が現在では統合されており、様々なユーザークリエイト背景(環境)をインストールすることができます。
この環境や背景は保存しておくことができますので、予め美しい環境を”ホームに設定”しておけば、起動するだけでVRの真髄を見せ付けることができるでしょう。
前述の『Google Spotlight Stories』は”リアルさ、現実感”に欠ける部分がありますので、このホーム環境をHawaiian Beachなどに設定しておけば、これだけリアルな環境も表現できる、とアピールすることができるでしょう。
もちろん、初期設定のHOMEでも十分にリアルですが…。複数の環境をダウンロードしておけば、のちにコントローラ操作を覚えた際にも活躍してくれる優秀なシステムです。
VRの感覚をちょっと体験した人に。まずはコントローラ操作に慣れるVR
前述の”全く触ったことがない人”から一段階成長した、”映像体験は済ませたよ!”ぐらいの人に体験してもらうと良いソフトウェアを集めました。この体験でコントローラ操作に慣れてもらいましょう。
Cosmic Sugar VR
光の粒子を操れる雰囲気系VR。フリーVRゲームの満足度上位に君臨するシンプル体験ソフトウェアです。非常にシンプルな構成のため、悩む場面が少なく初めてのコントローラ操作におすすめです。
基本的には、ゲーム開始時に『touch to START』に触れる。トリガーで光の粒子を放つ。以上の操作のみです。これだけで非常に美しく神秘的な体験ができるものは少ない。
『VRってこういう遊び方があるんだ』という感想を貰いやすいです。現実では体験できない重力無視の遊びが堪能できます。5分も遊べばコントローラも馴染むでしょう。
Welcome to Light Fields
VRに”現実感、リアルさ”を求めるユーザーには是非体験してもらいたい超絶リアルVR。これ以上の現実感を感じるソフトウェアはないでしょう。特殊なカメラによって撮影されており、現実の雰囲気をほぼそのまま再現しています。
操作も簡単で、下部のスイッチでデモ開始やワールド移動が行えます。ポインタとトリガー操作ができれば問題なくプレイできるでしょう。
基本的に技術デモのような側面があるソフトウェアですので、仕事での活用など取引先の方に体験してもらうような場面で真価を発揮するでしょう。
Epic Roller Coasters
初代Oculus Rift開発版が出た頃は「PCVRといえばジェットコースター!」などと盛り上がっていたものですが、最近のPCVRではあまり頻繁には見かけません。やはり酔うからでしょうか。
こちらのソフトウェアも起動後に『開始』を押すだけの簡単操作でプレイできる内容となっております。お手軽にVRの迫力を理解してもらいやすい一品です。
しかし、比較的マシとは言えどやはり酔うことだけが難点。これをプレイしてもらうことで体験ユーザーの”酔い体制”を測るといいかもしれません。今後お勧めするVRゲームを絞ることができます。
上級編 複雑な操作を要求するが、とにかく楽しいVR
コントローラで仮想世界に触れることにも慣れてきた頃に体験してもらいたい、”ある程度の操作を要求する”ソフトを集めました。ほとんどのソフトウェアは画面外から口頭で説明しないとうまくプレイできないかもしれません。
しかし、ちょっと難しい操作を覚えてでも体験してもらいたい、面白いソフトばかりです。非常にお勧めできます。
The LAB
Viveを所持しているなら誰もがプレイしたことがある、定番ソフトウェアです。数少ない日本語対応モノであり、Valve公式の入門ゲームでもあります。
さすが公式、と言いたくなる操作説明の丁寧さは素晴らしい。複雑な操作を学ぶ場所としてピッタリです。しかし全くゲームをしたことがない層には難しい体験ですので、口頭でサポートしてあげましょう。
弓矢ゲームや犬、シューティングなどコントローラの汎用性を知れるとてもいいシステムが満載です。ワープシステムもここで覚えてもらいましょう。
Waltz of the Wizard
魔法使い体験ができるハイクオリティなソフトウェア。Steamの無料VR部門でトップだとも言われている評価は、決して過大ではありません。必ず体験してもらいたい作品。
重力を無効化する魔法や巨大化魔法、炎を操れる魔法など多彩な魔法を習得できます。攻略形式になっているので自分で調合を見つけ出す楽しみもあります。
謎解き要素もあり、見事に謎を解くと秘密の部屋にワープできるなど、ワクワク要素が凄い。しかし、この謎解きや調合は初心者には気付きにくいポイントですので、説明しながらプレイしてもらうと良いでしょう。
Guns’n’Stories: Preface VR
おじいさんの武勇伝を追体験できる、という荒野のガンマンストーリー。シューティングゲームですが、スローモーションスキルが使えたり、銃弾を弾けたりと、ファンタジーな要素も多めです。
”無料でここまでやらせてくれるのか”というクオリティの高いアクションが素晴らしい。VRシューティングの楽しさが伝わりやすいゲームです。
しかし、ゲームが開始されるまでにショートストーリーやロビーがあったりするので、随時説明と補助をする必要があるでしょう。
Heart of the Emberstone: Coliseum
荒廃した古代文明の遺跡を探検する雰囲気系ゲーム。圧倒的なクオリティに度肝を抜かれます。グラフィックスも最高峰だし、ギミックもめちゃくちゃ面白い。
重力ハンドで石を持ち上げたりできるのも楽しいです。これだけでも十分なのに、隠し扉があったり、古文書を見つけられたり、コレクション要素があったりと奥が深いです。
ギミックに気づけばどんどん進めるし面白いのですが、事前情報なしでゲームをはじめると『ただの重力ハンドゲーム』だと思って終わることもあります。謎解きは随時サポートしてあげましょう。
War Robots VR: The Skirmish
アーマードコアのコックピットに乗れると言えばわかりやすいでしょうか。最高に面白いです。初めてプレイしたときは大声をだしてプレイしていました。私が『月間VRゲーム連載』をはじめたきっかけでもあります。
しかしその分操作が非常に難しい。移動はスライドだしパッド操作も複雑。しかも酔う。楽しいのですが他人にお勧めできるかというと、サポート必須という感じ。しかしこの感動はぜひ体験してもらいたい。
スマホゲームのデモ版(スマホゲーに誘導される)なのですが、明らかに完成度がおかしい…。続編をプレイしたいものです。
まとめ もっとVRを広めよう!
如何だったでしょうか。今回は『他人にVRを体験してもらいたいけど、どれが良いかな?』という悩みに特化した記事となりました。
非常にピンポイントな記事ですので需要があるかわかりませんが…。上から順番にプレイしてもらえば、ある程度年配の方でも馴染めるのではないでしょうか。
最後までありがとうございました。オススメのVRゲームがあったらコメントお願いします。
VRフリゲー体験の連載をしてます。よかったら見てください↓
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