アナログ放送からデジタル放送への移行期にテレビは大画面が主流となり、今や50インチが普通に一般家庭で見かけられるようになりました。しかし、パソコン用の液晶モニタは19~23インチあたりが主流の時代がしばらく続きました。
現在では、4K映像の普及により、PC用のモニタも大画面化しつつあります。今回はおすすめのPC用大画面モニタを数点紹介します。
フレームレスの大画面4kモニター
エイサー ET430Kwmiiqppx
画面サイズ: 43 インチ ワイド
パネル種類: IPSパネル
解像度: 4K(3840×2160)
応答速度: 5ms
コントラスト比: 1100:1
輝度: 350 cd/m2
視野角(上下/左右): 178/178
消費電力: 77 W
入力端子: HDMIx2 DisplayPort miniDisplayPort
スピーカー搭載,HDCP
本体サイズ: 966x653x243
重量: 12.3Kg
おすすめ度
価格の安さ ★★★★☆
スペック ★★★★
コスパ ★★★★
エイサーの大画面液晶モニタです。4Kに対応しつつ、値段も6万円台に収まっている優秀な価格帯の製品になります。今や当たり前となったIPSパネルも搭載し、視野角も申し分ない角度です。
通常時でも応答速度は非常に早く、ゲーム等にも最適な速度であり、AcerVisionCareシステムによって、連続使用時の眼球疲労を軽減することも可能です。
スピーカーもしっかりと搭載されていますので、音質に拘らなければHDMIを挿すだけで音がなり、外付けスピーカーは不要です。レコーダーを繋げばテレビのような使い方もできますね。
HDMI端子のポートは2つと少々少なめですが、代わりにDisplayPort、miniDisplayPortが搭載されています。特にMiniDisplayPortは採用されている機種がまだまだ少ないので、貴重な選択肢と言えるでしょう。
モニタ表面はハーブグレア構造であり、半光沢と呼ばれる物になっています。画面は綺麗に表現しつつ、映り込みはしっかり抑えるというシステムですね。いいとこ取りといったところでしょうか。
そして、このモニタの最大の特徴が、極限までフレーム(土台含め)を薄くした「フレームレスデザイン」です。画面周辺のフレームはもちろん、土台の部分も存在感を無くすように細く作られています。
あまり欠点の少ないバランスの取れた良機種と言えますが、しいて欠点と上げるとすると、少々重さが気になるといったとこでしょうか。しかしこの点は置いてしまえば分からない部分であるためそこまで問題ではないはずです。万人にオススメできる一台です。
追記:32インチのエイサー姉妹機種、【Acer ET322QKwmiipx】も非常にバランスの取れた、コストパフォーマンス優秀な良機種です。お好みのサイズを選択すると良いでしょう。
とにかく安い,43インチで4万円台のモニター
DMM.com DKS-4K43D
画面サイズ: 43 インチ ワイド
パネル種類: AMVAパネル
解像度: 4K(3840×2160)
応答速度: 8ms
コントラスト比: 4000:1
輝度: 300 cd/m2
視野角(上下/左右): 178/178
消費電力: 130 W
入力端子: HDMIx3 USB コンポーネント コンポジット
HDCP
本体サイズ: 1125x695x285
重量: 13.1Kg
おすすめ度
価格の安さ ★★★★★
スペック ★★★
コスパ ★★★
まさかの4万円台で買えてしまう、DMMの話題沸騰中の4Kモニターです。値段が本当に安い、価格comで検索しても堂々の最安値です。ひたすら安く、なるべく大画面という需要にぴったりな一品です。
応答速度は許せるレベル、コントラストも申し分なし、輝度も平均レベル、視野角はIPSパネルレベルであり、大画面モニターの平均程度はクリアしている印象です。
元々TV用を想定して作られたモデルということもあり、入力端子はHDMI3つに加えて、コンポーネント、コンポジットと普通のPCモニターにはなかなか搭載されない端子が充実しています。
しかし、このモニターは賛否両論があるモニターとしても有名な一品です。その原因はAMVAパネルにあります。AMVAはAdvanced Multi domain Vertical Alignmentの略であり、AHVAとは全くの別物です。どちらかというとVAパネルの仲間になります。
この写りがなかなか微妙なのです。近くで見ると粗さが目立つというか、少々荒っぽい印象を受けます。(ヨドバシで展示品を吟味した感想)とはいえ、間近で43インチを見る機会はそうありませんので、設置してしまえば気にならないレベルだと筆者は考えています。
ひたすら安く、というコンセプトにはぴったりの素晴らしいモニタだと思いますが、画面の美しさを追求するユーザーには向いてないと言えるでしょう。その他の機能は平凡ですので、とりあえず安く大画面を味わいたい方にお薦めです。
4画面同時出力が可能な高性能IPS搭載4kモニター
フィリップス BDM4350UC/11
画面サイズ: 42.51 インチ ワイド
パネル種類: IPSパネル
解像度: 4K(3840×2160)
応答速度: 5ms
コントラスト比: 1200:1
輝度: 300cd/m2
視野角(上下/左右): 178/178
消費電力: 63.1 W
入力端子: HDMIx2 DisplayPortx2 D-subx1
スピーカー搭載,HDCP
本体サイズ: 96.8×63.0x25.9
重量: 9.72 Kg
おすすめ度
価格の安さ ★★★★☆
スペック ★★★★★
コスパ ★★★★☆
PHILIPSのワイド液晶モニターです。4K対応のIPSパネルが魅力的な1台です。デザイン面でも非常にベゼルが薄く、高級感ただようデザインに仕上がっています。
IPSパネル搭載のおかげか、視野角も非常に広く、ほぼ全面カバーの178度です。どの角度から見ても色合いが変になることはありません。応答速度も5msと早く、大画面にしては優秀な数値です。
コントラストはやはりIPSの欠点でもあるので、1200:1となっていますが、現在のIPSパネルは色合いが非常に鮮やかなので、思ったよりは黒つぶれなどを感じることはないでしょう。標準的な数値です。
また、輝度が高いわりには消費電力が抑えられており、ワットパフォーマンスが高いのも特徴です。これは本体の発熱量も関係します。
入植端子もHDMI2.0が二個、D-sub一個に加えて、DisplayPortも2つ搭載しているのが高ポイントです。現在急速に普及しつつあるDisplayPortを2つおさえてあるのは高ポイントですね。
さらにスピーカーは液晶モニタにしては比較的大きい7wの高品質スピーカーを搭載しています。普段はヘッドフォン使用する方など、ちょっとした出力であれば外部スピーカーは必要なさそうです。
他にも、待機電力を完全に0にする0 ワットハードスイッチや、4つの入力画面を4分割で表示できる、MultiView 4K機能など、PHILIPSの技術力が光る機能が満載です。
お値段は6万円ほどと、このスペックでは安価なクラスです。素直で安定した性能を持つ高品質な1台と言えるでしょう。
脅威の65インチ グレアタイプの4kモニター
アトランティス JAPANNEXT JN-VC650UHD
画面サイズ: 65 インチ ワイド 歪曲
パネル種類: SVAパネル
解像度: 4K(3840×2160)
応答速度: 3ms
コントラスト比: 6000:1
輝度: 280 cd/m2
視野角(上下/左右): 178/178
消費電力: 138 W
入力端子: D-Subx1 HDMIx3 DisplayPortx1
スピーカー搭載,HDCP
本体サイズ: 1471x953x385
重量: 31Kg
おすすめ度
価格の安さ ★★★☆
スペック ★★★★
コスパ ★★★★
まさかの65インチサイズの大画面4k液晶モニターです。あまり見かけないサイズですが、同社は45インチ、55インチ版も販売しているディスプレイメーカーのようですね。
65インチで曲面を実現している珍しい構造であることが特徴ですが、それに加え視野角も178度確保しているため、離れて見ても色が変色することは少ないでしょう。
それに加えて、多彩なゲームモードも搭載されており、ゲームの用途に合わせた最適なモードが選択できます。これはゲーム目的で購入する人には必須な機能ですね。輝度も平均はクリアしているので暗いシーンも安心です。
入力ポートも充実、アナログにも対応しておりスピーカーも搭載されているため、そのままゲーム機をHDMI接続するだけで大迫力のゲームライフが送れるでしょう。
さらに、このモニターには標準でリモコンが付属します。遠隔で操作できるように作られているため、PC用途というよりはリビングに設置する用途のほうが向いていると言えます。
お値段はジャパンネクスト価格で16万円ほど。こちらのモニタはジャパンネクスト専用販売となっており、一般の家電量販店、ネットショップ等では購入できないので注意です。50インチでは物足りないユーザーの方におすすめできる一品です。
http://japan-next.jp/shopdetail/000000000949/004/O/page1/order/
43インチの激安4kモニター
ドウシシャ D431US
画面サイズ: 43 インチ ワイド
パネル種類: VAパネル
解像度: 4K(3840×2160)
応答速度: 6.5ms
コントラスト比: 4000:1
輝度: 250 cd/m2
視野角(上下/左右): 170/170
消費電力: 90 W
入力端子: HDMIx4 VGA1
スピーカー搭載,HDCP
本体サイズ: 96.5×61.9×20.9
重量: 8.2 Kg
おすすめ度
価格の安さ ★★★★★
スペック ★★★
コスパ ★★★★
ドウシシャの激安液晶モニターです。最安値がなんと50000円ほど。4kの40型オーバーのモニタをこの値段で買えるのは何よりの利点です。
その安さゆえにパネル方式がVAパネルなのが残念ですが、それでも視野角170度を確保しているので十分でしょう。光沢はハーフグレアといったところのようです。
応答速度、コントラスト比も申し分なく、標準以上のものは搭載していると考えて良さそうです。標準の応答速度で満足出来ない方は、ゲーム用の応答速度を高めるモードも搭載しています。
デジタル入力端子はHDMI2.0を3端子、HDMI1.4を1端子搭載しています。これだけあれば困ることはないでしょう。セレクターを別途購入する必要もありませんね。さらに、HDMI-CECにも対応しているので、他機器との連動も可能です。
全体的に変わった性能もなく、ある意味平凡で素晴らしいモニターです。価格帯が最大の魅力でしょう。コスパ重視のユーザーにおすすめできる1台です。
応答速度最大2.6msのハイスペック4kモニター
IODATA LCD-M4K401XVB
画面サイズ: 39.5 インチ ワイド
パネル種類: VAパネル
解像度: 4K(3840×2160)
応答速度: 8.5ms オーバードライブ時2.6ms
コントラスト比: 5000:1
輝度: 350cd/m2
視野角(上下/左右): 178/178
消費電力: 108 W
入力端子: HDMIx3 DisplayPortx1 D-subx1
スピーカー搭載,HDCP リモコン付き
本体サイズ: 90.6×56.7×22.8
重量: 12.4 Kg
おすすめ度
価格の安さ ★★★
スペック ★★★★☆
コスパ ★★★★
アイ・オー・データの約40インチワイド液晶モニターです。現在の最安値が7万円ほどのコスパもいい高品質な製品になります。
液晶はVAパネルと少々安いものですが、VAパネルなのに視野角を178度確保しているのがほか製品との違いです。これは一般的なIPSパネルの視野角に匹敵する性能です。もはやVAの弱点を克服していると言えるでしょう。
VAパネルのおかげか応答速度も早いですが、ゲーム用途向けの設定であるオーバードライブ時には2.6msで作動することができ、その性能の優秀さが伺えます。
コントラスト比も5000:1と標準より高めの引き締まったパネルです。暗い画面の描写にも広く対応できるでしょう。輝度も350とかなり明るく設定できるようなので、暗い場面には強いです。
入植端子もHDMI3つ、DisplayPort1つ、d-subひとつと申し分なく、足りないといった自体には出くわしにくいはずです。さらに、この機種には標準でリモコンが付属します。PC用の液晶モニタは、大抵の製品ではリモコンはありません。
このリモコン標準付属により、リビングでの使用など、少し離れたところに置く等の用途に向いています。テレビのような役割も果たせるでしょう。他にも2画面表示機能や、USB給電ポート搭載など、基本的な性能はおさえてあります。
重量が12.4kgと少し重いのが欠点ですが、引っ越しなどを除けば、いざ設置してしまえばさほど問題にはならないでしょう。応答速度が魅力の1台です。
鮮やかな曲面ウルトラワイド液晶搭載のモニター
LG 34UC88-B
画面サイズ: 34 インチ ウルトラワイド
パネル種類: AH-IPSパネル
解像度: 3440×1440
応答速度: 5ms
コントラスト比: 1000:1
輝度: 300cd/m2
視野角(上下/左右): 178/178
消費電力: 65W
入力端子: HDMIx2 DisplayPortx1
スピーカー搭載,HDCP
本体サイズ: 81.8×56.8×25.2
重量: 8.3Kg
おすすめ度
価格の安さ ★★★
スペック ★★★★
コスパ ★★★☆
LG製の34インチウルトラワイドモニターです。曲面ワイドといえば、広い視野が求められるFPSや、本来なら2画面で作業をしたい方などに需要があると思います。
パネルはAH-IPSを採用。高品質な画像が楽しめます。解像度もウルトラワイド最高峰の3440×1440です。近寄って見ても、画素の粗さは確認できないでしょう。画面は外部光の反射がないノングレア液晶です。
応答速度もIPSとしては標準的な5msであり、申し分ないです。コントラスト比は1000:1と少し物足りなさを感じますが、LG独自のゲーム用設定として、暗いシーンでの視認性を強化するモードが搭載されていますので、その点は問題ないでしょう。
輝度も300と標準的であり、視野角もIPSを活かした178度です。この点は基本的な性能と言えるでしょう。消費電力は65wと少なめに抑えてあります。
入植端子はHDMIx2とDisplayPortx1で少し物足りなさを感じます。この点はPC用に特化していると言える配分ですね。
お値段は10万円ほどと、少し値が張るウルトラワイドですが、その分高精細な画質が魅力的な1台です。
総評 利用別おすすめ機種
如何だったでしょうか。今回紹介した大画面モニターはそれぞれに個性があり、目的別にお勧めが変わると筆者は考えています。具体的に言うと、
バランスのとれた機種→ エイサー ET430Kwmiiqppx
とにかく安くデカイのがいい→ DMM.com DME-4K50D
4画面分割出力など機能製重視→ フィリップス BDM4350UC/11
格ゲーで頂点を目指したい→ IODATA LCD-M4K401XVB
このような形になると思います。ぜひ、利用、目的別に参考にしてみてください。