MSI Summit E16 Flipのレビュー:この薄さでグラボ搭載の驚愕モデル

※当サイトの全てのページにはPRを含むリンクが掲載されています。

パソコン ハードウェア

MSI Summit E16 Flipのレビューです。本機はGeForce RTX 3050 Laptop GPUを搭載した本格的なクリエイターノートでありながら本体も非常に薄く持ち運び性能が高いのが特徴です。

今回はエムエスアイコンピュータージャパン株式会社様から機体をお借りしました。本当にありがとうございます。以下スペックです。

主なスペックOS Windows10 Home/Pro ※Windows11 無償アップグレード対応
CPU intel Core i7-1195G7
GPU GeForce RTX 3050 Laptop GPU
メモリ 16GB / 32GB ※今回のモデルは16GB
SSD 512GB/1TB NVMe ※今回のモデルは1TB
液晶 16インチ WQXGA、グレア、120Hz、タッチ対応
バッテリー 82Whr
 ※この記事はYouTubeにアップロードした動画を記事化したものです。原稿をそのままアップロードしていますので文面が話し言葉調であったり、やや読みにくい部分があります。ご了承ください。

外観のレビュー

まずは付属品を見ていきましょう。パッケージの中には、説明書類と、ACアダプター、電源ケーブル、そしてアクティブペンが付属していました。このペンは追加購入の必要はなく標準で付属してくるみたいです。ペンを除けば付属品は必要最低限と言った感じでしょうか。

本体の見た目はこんな感じでかなり高級感があります。正直今までレビューしてきたPCの中で一番高そうに見えるかもしれません。表面は黒のつや消し素材となっていてしっかりとした金属の質感です。安っぽさゼロなので触った時の満足感はかなりあります。

寸法と重量

サイズは横が約35.8cm縦が約25.8cm厚みが約17.5mmとなります。

持った感じでは一般的な15.6インチのPCとそこまで変わらないサイズ感ですが、16インチのノートPCとしては厚みがびっくりするぐらい薄くて、タッチパネルとグラボを搭載しているモデルとはとても思えないです。

なお、重量は公表値通りの2.1kg程度でした。16インチでタッチパネル搭載と考えると軽いほうだと思います。

インターフェイス

インターフェースは、右側にUSB3.2 Gen2が2個とMicroSDカードスロット、イヤホン端子があります。

左側には、Thunderbolt Type-Cが2個とHDMIポート、そして切り替えスイッチがあります。このスイッチはWebカメラのオンオフを物理的に切り替えられるものとなっており、直感的に使えるので便利です。

そして、このtype-c端子なんですが、なんとPD充電に対応しているのでAmazonとかに売っている超コンパクトな充電器を利用することができます。

グラボ搭載のPCでこれに対応してくれるのはかなり有り難いですよね。格段に持ち運びやすくなります。

後ね、指紋認証にも対応している(顔認証も対応)ので、指紋認証リーダーが本体についています。これもあると便利な機能です。

キーボードとトラックパッド

キーボードは少々独特な配列になっています。
右シフトが小さく作られていたり、テンキー周りが特殊な配置だったり、小さめのキーが多かったり、電源ボタンがキーボード内に埋め込まれていたりと、あまり見かけないポイントがあります。慣れるまで少し時間がかかるかもしれません。

一応テンキー周りが狭く作られているので、キーピッチは約19mmとしっかり確保されていますが、この配列に慣れていないこともあり、若干の違和感は感じました。キーストロークは約1.5mm程度と割としっかり沈みます。あと全体的に押し心地は硬めです。

バックライトに関しては、カラー変更はできませんが明るさの変更は可能です。

トラックパッドに関しては普通の使い心地です。通常使用時に違和感はありませんが、汗をかいていると少し反応が悪くなるので気になる方はマウスの利用を推奨します。

ディスプレイ

ディスプレイは16:10のアスペクト比で光沢のある画面となります。一般的な16:9のディスプレイより縦が長いので、より作業しやすいイメージです。解像度は2,560×1,600となり、4KまではいきませんがフルHDより綺麗で細かい表現が可能です。

色域もDCI-P3相当でかなり綺麗な発色です。映像や画像の編集と相性が良さそうです。また、120Hz駆動に対応しているので一般的な60Hzディスプレイの倍速となり、なめらかな映像表示が可能です。

ゲーム用途とも相性が良いですし、120FPSの映像編集ができるのも素晴らしいです。これこそクリエイター向けだな、と思えるディスプレイです。

更に本機はタッチパネルを搭載しているので、指での操作や付属のアクティブペンで繊細な絵を書くことも可能です。

このペンは4,096段階の筆圧感知と、傾き検知が可能となっているので、かなり実際のペンに近い書き心地が再現されています。

僕は絵心が全くないので素人レビューとなりますが、文字を書いたりする分には全く違和感無かったです。ディスプレイも120Hz駆動なのでめちゃめちゃスムーズに書けます。

なお、本体も2ni1のコンバーチブルタイプとなるので、ペン入力しやすいように360度自由に角度を変えることが可能です。

あと、ペンを使わない時は本体左側に磁石で固定できるのでこれも便利ですね。

初期導入ソフト調査

では、外装面のレビューは一旦ここまでにしておいて内部のレビューに移りましょう。

まず、起動すると表示が小さくて見えないので拡大率を調整します。今回はレンタル品なのでこのような状態でしたが、初期設定は150%みたいです。

はじめからインストールされているソフトウェアはこんな感じでしたが、これもレンタル品ということで、クリスタなどは製品版では入っていないとのことです。

ドライバ類を除くと、セキュリティソフトとしてノートンがインストールされているぐらいで、妙なソフトが大量に入っていたりはしないです。

あと、MSIオリジナルのソフトウェアとして、MSI Center PROというものが搭載されており、動作モードが変更できます。

ハイパフォーマンス バランス サイレント スーパーバッテリーから選択することができ、用途や環境に合わせて性能を調整することができます。

サイレントやスーパーバッテリーなど、使いみちが分かりやすいので、かなり好印象です。

ベンチマーク

では、次はベンチマークを測定していきます。今回はハイパフォーマンスモードで全てのベンチマークを測定しました。

まずはPassMarkPerformanceTestから行きましょう。スコアはこちらになります。

はい、ノートPCとしては十分すぎるスコアではないでしょうか。メモリやストレージに関してはデスクトップPCと比べてもトップクラスの性能です。

CPUは一般的なノートPCに搭載される省電力タイプのモデルとなりますが、このタイプの中ではかなり高いスコアが出ています。

唯一、GPU性能はRTX搭載モデルとしてはかなりスコアが低いです。これは本機のグラボが40Wモデルで性能が半分程度に抑えられているからだと思います。(MAXは80W)

なお、シネベンチやサンドラのベンチマークスコアはこちらになります。メモリの速度ヤバいっすよね。こんな爆速見たことないです。普通のゲーミングノートの2倍ぐらい出でるんじゃないですかね。

次はCrystalDiskMarkでストレージの詳細スコアを見ていきます。結果はこんな感じでした。

本機はPCIe Gen4のSSDを搭載しているので速度はPC全体で見てもトップクラスです。読み込みが早いのは勿論ですが、書き込みも超早いのが素晴らしいです。

高速SSDを謳っていても、意外と書き込みが遅いモデルも多いので、これは好印象ですね。

ゲームベンチマーク

次はゲームのベンチマークを測っていきます。まずはドラクエ10からいきましょう。こちらです。
フルHDの最高品質で実行しましたが、余裕でヌルヌル動いてました。スコアも振り切っています。

ということでもう少しグレードをあげてFF14のベンチマークを実行しました。こちらです。

はい、今回はデスクトップ向け高品質で測定しましたが、全然問題なくヌルヌル動いていたので、このクラスのゲームならかなり快適にプレイできます。
PassMarkの3Dグラフィック評価が低かったのでちょっと心配していましたが、案外問題なくゲームもプレイできそうです。

発熱とファン回転

発熱に関しては、ベンチマークなどの高負荷時には、本体のこの辺が熱くなります。といっても温度も50度いかないぐらいで、触れないほどではないです。

キーボード周りは全然熱くならないので操作していて不快になることがないのは良いですね。

騒音に関しては、他のゲーミングPCやRTX搭載モデルと比べるとマシですが、無音で快適!という訳ではありません。人によっては少し気になるかもしれません。

消費電力テスト

消費電力は、高負荷時で最高90W、アイドル時は10W程度でした。他のグラボ搭載モデルは200Wを超えるような電力消費があったりするので、このモデルはかなり消費電力が少ないです。

ACアダプターも最大出力90wとなっているので中堅クラスの電力消費と言えるでしょう。

バッテリー持ち検証

バッテリー持ちに関しては、普通にハイパフォーマンスで作業をしていても3時間~4時間ぐらいはいける感じでした。性能を抑えてブラウジングや動画視聴をする程度なら10時間ぐらいは余裕でいけそうです。

利点と欠点まとめ

という訳でMSI Summit E16 Flipのレビューでした。利点を欠点を纏めるとこんな感じになります。

利点と欠点まとめGOOD!!
・持ち運び性能が良い
・メモリとSSDが異次元の速度
・タッチパネル/120Hz/高色域
BAD…
・グラボの性能が控えめ(中堅ゲームは十分プレイ可能)
・キーボードの配列が独特

まずね、PD充電対応で、バッテリー持ちも良くて、メチャクチャ薄いので、持ち運び用のPCにぴったりです。

一般的なグラボ搭載ノートPCは、もっと分厚かったり、バッテリー持ちが悪かったりして、ACアダプタを一緒に持ち歩く必要があるので、そういう点ではかなりノマド向けというか、出先で使うのに相性がいいです。

また、メモリとストレージに関してはその辺のゲーミングノートより遥かに速いので動画編集などの作業と相性バッチリです。読み書きが速いのでレスポンスがめちゃくちゃ良いです。

更に、タッチパネルとアクティブペンも使える上に、高解像度の120Hzディスプレイを搭載しているので、手書きの必要性があるクリエイトな業務にも柔軟に対応できます。かなり幅広い用途で使えるバランスタイプのノートPCだと思います。

一応バランスを重視した欠点としてグラボの性能が控えめですが、チップセット内蔵のタイプと比べると2倍以上高性能ですし、本格的なゲーム用途で使ったりしない限りは動作に不満を感じることは少ないでしょう。

もうひとつの惜しいポイントとしてはキーボードの配列が挙げられます。やや癖がある配列となっているので慣れるのに少し時間がかかるかもしれません。

今回レビューしたMSI Summit E16 FlipはMSI公式サイトでメモリ16GB、SSD512GBのモデルが22万円程度で購入できます。まぁコスパって点を考えると、もうちょっと値下げしてくれたらいいなーって感じですね。

といっても、超薄くてかっこいいデザイン性や、120Hz駆動で手書きがヌルヌル快適なディスプレイに魅力を感じる人には、ベストバイな面白い製品だと思います。

液タブ兼ノートPCみたいな使い方もいいですよね。性能のバランスもいいんでね、興味があったら概要欄から詳細を一度確認してみてください。

詳細はこちらからどうぞ紹介ページ
https://jp.msi.com/Landing/Summit-Flip/nb
購入先

コメント