2017年後期のiPhone8、Plus、そして10の登場によって、時期ナンバリングとして予想されていたiPhone9が出ないのでは?と、その存在が危ぶまれています。8→10へ一気に番号が飛んでしまったからです。
では、なぜこのような機種発表の動きをしているのか?今後はどのようなナンバリングでiPhoneが登場するのか?海外リーク情報や今までのApple社員の発言を元に考察してみました。
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iPhone7→iPhone8への謎 Sは何処に行った?
iPhone4から続いたナンバリング
アップル社のiPhoneはiPhone4から実に6年間に渡って、そのナンバリングのルールが守られてきました。具体的には、4→4s→5 →5s→6→6s→7という流れです。この流れが7以降も続くと思われており、当然「7s・8s・9の最新情報を随時更新!」なんていう記事、サイトも大量に存在しました。
しかし、2017年のApple発表会のフタを開けてみると、『8と10の発表』という大どんでん返しが起こったわけです。これには7sや8s、9sの最新情報を書くためにサイトを準備していたブロガーも大混乱です。
瞬く間にこの発表会の情報は世界中に拡散され、ライターたちは予想外の内容に困惑しながらも、記事を執筆することになったというわけです。そして、この発表後に皆が気になった内容が「iPhone9は何処に行ったの?」ということです。
マイナーアップグレードともいえるiPhone8、Plusの発表、そして従来のiPhoneとは大幅に違う新しい試みを詰め込んだiPhone10、最後までiPhone9には触れられませんでした。
iPhone7sではなくiPhone8 なぜ?
では、なぜiPhone7sではなくiPhone8なのか?性能的に大幅にスペックアップしているのか?まずは、iPhone7とiPhone8の性能比較を見てみましょう。
iPhone7・iPhone8スペック比較表
iPhone7 | iPhone8 | |
---|---|---|
カラー | スペースグレイ、シルバー、ゴールド 、ローズゴールド 、ジェットブラック | スペースグレイ、シルバー、ゴールド |
容量 | 32GB,128GB | 64GB,256GB |
画面 | Retinaディスプレイ、IPS、4.7インチ、Multi‑Touch、1334×750、326ppi、3D Touch | Retinaディスプレイ、IPS、4.7インチ、Multi‑Touch、1334×750、326ppi、3D Touch 、True Toneディスプレイ |
物理サイズ | 138.3×67.1×7.1 138g | 138.4×67.3×7.3 148g |
CPU | A10 Fusion | A11 Bionic |
カメラ | 12MP、4kビデオ撮影30fps | 12MP スローシンクロ 、4kビデオ撮影24,30,60fps |
電源 | インターネット12時間 | インターネット12時間 ワイヤレス充電対応 |
Bluetooth | 4.2 | 5.0 |
変更があった箇所をまとめるとこのような形になります。逆に言うと、他の部分の変更点はありません。ある程度アップグレードしている部分が見受けられますが、この内容では、「別にiPhone7sでよくね?」と考える人が多いでしょう。
従来の無印→Sにおいての変更点も、このような形が多かったですし、今回に限って大幅にスペックアップした印象はありません。S表記でも問題ない機種だと言えます。
ではなぜiPhone8なのか。強いていうならば、僅かな物理サイズ増のために、ナンバリングを変えざる負えなかった、ということでしょうか。従来のように、無印→Sにおいて同じカバーが取り付けられるかが今回の課題となります。
ほぼ同じとは言え、サイズが微妙に違うわけですから、ハードカバー系のぴったり物は従来の7用では入らない物が出てくるでしょう。このような自体において、対応機種をわかりやすくするために、あえてSを飛ばして8にしたのかもしれません。
しかし、この理由付けとナンバリング、筆者には疑問が残ります。この僅かなサイズ変更・・・、意図して少し大きく作られているのではないか?と。7Sとして、全く同じサイズに調整することも可能だったのではないか?ということです。
サイズ面において仕方がなく、iPhone8にしたのではなく、iPhone8にする必要があったから、サイズも変更しようとしたのではないか、という考察です。ではなぜそう考えたのか、理由は次項に続きます。
iPhone9が飛ばされた本当の理由 もう出ない?
2017年の発表会において、AppleはiPhone8とiPhone10を発表しました。間の9は飛ばされており、プレミアムモデルであるXは、ホームボタンの廃止や有機ELの採用などが目立つ新機種という位置づけでした。
しかし、ここに来てなぜ10(X)を発表、発売することになったのか?なぜここまでナンバリングを飛ばす、または急ぐような動きを見せているのか。新機種も『macOSX』の時のような新時代を彷彿とさせるようなナンバリングであることもポイントです。
Appleはホームボタンをいち早く廃止したかった?
なぜAppleはこんなに急いでいるのか?この疑問に対しての筆者の答えは、「ホームボタンをなるべく早く廃止したかったのではないか」ということです。
ホームボタンは、初代iPhone時代の2007年から使われていた馴染みのあるボタンです。しかし、物理ボタンであり、よく押されるという特性上、故障が非常に多かったことも事実です。
iPhone4~6ぐらいの時代では、筆者も周りにもホームボタンが効かなくなっているユーザーが非常に多く存在しました。これは、ハイエンドモデルを提供し続けているAppleには非常に困った問題と言えるでしょう。
iPhone7において、ホームボタンは物理方式ではなくセンサー式に変更され、この物理ボタン故障問題は無事解決することとなりました。しかし、この「タッチすると押している風に感じることができる疑似ホームボタン」は製造工程が非常に精密、部品が繊細であり、カットできるならカットしてコスト削減したい部分でもあるわけです。
そして、Androidにおける、2010年台前半から続く主流は、「画面上がボタンレスなデザイン」です。GALAXYを除いて、ほぼ全ての世界モデルスマートフォンはホームキー関連が画面内のタッチ操作(ソフトウェア方式)です。
これには、故障率を下げて修理コストを下げる効果や物理的な部品を減らして軽量化、小型化、コストカットなどの利点があります。要は、現在の主流はホームボタンレスなわけです。
そして、2017年に発売された新機種であるGALAXYS8も、ついにホームボタンを廃止しました。これによって、世界のスマホはほとんどホームボタンを廃止したことになります。この動きをAppleが重く受け止めたと言うことではないでしょうか。
時代の流れはボタンレス Appleの出した結論
時代の流れに焦り、アップル社内もホームボタンを廃止する流れに至る。しかしただ廃止するだけではインパクトに欠けるし、馴染みの深い物がなくなるというマイナスイメージのほうが先行してしまう可能性がある。
そこで、実験段階として、ホームボタンの廃止を含めた挑戦的なモデルを投入する。ホームボタン搭載機種も維持することによってユーザーの不満を最大限に抑えて、ホームボタンレスデザインの様子を見る。
このような背景があったのではないでしょうか。そして、もしボタンレス化へのユーザー移行に成功した暁には、ナンバリングタイトルを一新し(X-2など)、ホームボタンレスiPhoneへシフトしていく流れでしょう。
今後のシフトをスムーズにする、分かりやすくためにナンバリングを変更し、Xという位置づけを作ったのではないか?というのが筆者の考察です。macOSXの時のように一新するようなイメージといえば良いでしょうか。
iPhone8、iPhone9の本当の役割
そして、上記内容のようなボタンレス化計画が成功しても失敗してもいいように保険をかけたのが、iPhone8とiPhone9なのではないでしょうか。レス化移行が成功した場合は、さっさとiPhone9を出すことによって「最後のホームボタン付きiPhone」として売り出すことができます。
わざと無印→Sの流れを飛ばしたことにより、ボタンレス化(10までの繋ぎ)の流れを2年~3年短縮することに成功しているわけです。これによって、時代の流れに取り残されないように対策したのでは?と考察しました。
そして、万が一ホームボタンレスが受け入れられず、iPhoneXが大不評だったときのために、iPhone9をあえて残した(不明にした)可能性もあります。8→8s→9→9sと再び繋ぐことによって、ホームボタンを延命する保険を残したわけです。
今回のiPhone8、10の同時発表、10の革新的な機能に関しての経緯はこのような事情があったのではないか?というのが筆者の意見です。
今回の考察によって、iPhone9は「出る可能性が十分あるが、本腰を入れるナンバリングではない、あくまで保険」と結論づけました。
様々な意見はありますが、ガジェオタの一意見として参考にしていただければと思います。最後まで閲覧いただき、ありがとうございました。
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