iPhoneやAndroidスマートフォンは、今や立派なゲームプラットフォームです。ゲームの中でも勢いがあるのは、やはり課金が強いソーシャルゲームなどと呼ばれるジャンルではないでしょうか。
今回は、そんなソーシャル系のゲームとはひと味違ったTCG(トレーディングカードゲーム)やカードバトル形式の本格的な戦略バトルが可能なゲームを集めました。
ドラゴンクエストライバルズ
- 美しい3Dグラフィックで本格TCGが楽しめる
- リーダーも攻撃できる特殊なシステム
- どちらかというとハースストーンに近い
11月2日に配信が開始された新作となります。あの『ドラゴンクエストシリーズ』のキャラクターがリーダーとなる本格トレーディングカードゲームです。ミネアやテリー、ゼシカなどお馴染みのキャラクターがリーダーとなって登場します。
事前情報でもカード情報が公開されており、またオンラインで自由にデッキ編成ができたため、配信前からかなりの盛り上がりがあり、Twitter等でも話題となっていました。
バトルフィールドは完全3Dで再現されており、各リーダーは実際に場に出てスキルを行使します。かなり美しく作られたグラフィックにTCGの進化を感じました。ロースペックスマホでは動作が少々重いかもしれません。
システムとしてはターン制のバトルとなっており、1ターン過ぎる毎に『最大MP』が増えます。これを使って攻撃モンスターの召喚や呪文の発動を行います。ターンに余ったMPは『テンションアップ』に使うことができるので無駄になりません。
更に『武器』と呼ばれる属性のカードもあり、自分のモンスターを強化できます。基本的には、攻撃して相手のHPを0にすれば勝ちです。
このカードゲームの最大の特徴は、テンションスキルなどを使って、リーダーも攻撃することができる(スキルを使うことができる)点です。これはなかなか珍しいシステムです。先行、後攻によってもテンションの溜まり方が変わります。
個人的な感想としては、『シャドウバース』より『ハースストーン』に近い印象を受けました。引き運などももちろんありますが、『よく考えた側が勝てるゲーム』という印象です。現在は初回キャンペーンということもあり、カードパックも数十パック引けるようです。
シャドウバース
- 進化システムが勝敗を左右する
- 賞金400万の大会も行われる人気ゲーム
ハースストーンの絵柄が可愛くなったバージョンとも呼べるカードゲームです。進化システムと呼ばれるものが試合の展開を大きく左右します。現在CMをはじめ、数々の全国大会が開催され、優勝賞金は400万になるほどの大人気カードゲームです。
HPは20という設定であり、ゲームバランスを考えると比較的決着が早く付くシステムであると言えます。早い場合は10ターン(相手ターンも数えて)しないうちに決着がつきます。これは自分のデッキ構成によって変えることができる(長期戦タイプにもできる)ため、戦略別の幅広いデッキ編成が可能です。
また、このゲームの素晴らしい特徴としては、課金要素が比較的薄いことです。目的のカードを手に入れるためにはランダムなガチャを延々と回さなければないらない、といったことがなく、全てのカードはエーテルと呼ばれるポイントで生成することができます。
このため、若年層に人気が高いようです。しかし大会常連者には20~30代の方も多くいらっしゃいますし、YouTube等で配信されている方も多いです。多くの年齢層に愛されているカードゲームと言えるでしょう。
遊戯王 デュエルリンクス
KONAMIから発売された、あの大人気カードゲーム『遊戯王』のスマホアプリ版です。昨年末に公開され、ダウンロード数は4000万を超える大ヒットを記録しているアプリです。
現実での遊戯王カードゲームは、とても複雑なルール設定に大量の効果を持つカードが登場したこともあり、禁止カード、制限カードが多数あるのが現状です。
この、遊戯王デュエルリンクスでは、収録されるカード(使えるカード)がかなり運営によって選択(調整実装)されており、ゲームバランスを壊すようなカードが現状存在しません。雷魔神サンガなどがめちゃ強いと言われるレベルです。そのため、禁止カードなどが一切ありません。絶妙にゲームバランスが調整してあります。
CPU戦、対人戦等も非常に充実しており、android版の満足度は脅威の4.7を維持しています。若年層よりは、初代遊戯王のアニメをリアルタイムで見ていた社会人層に人気があるようです。気になったら一度プレイしてみては如何でしょうか。
ハースストーン
- 世界中で最も人気があると言われるTCG
- 賞金1000万の世界大会も開催されている
現在、世界中で大ヒットしているゲームであるOverWatchやWarcraftシリーズを提供しているブリザード社のTCGアプリです。戦略性の高いゲームルールが特徴です。
一般的なソーシャルゲームなどとは違い、対人戦もAI戦もスタミナなど関係なくずっと遊び放題です。レアカードがでるパック購入は課金要素なのですが、プレイ中に手に入るゲーム通貨で購入することも可能な親切仕様です。
また、レア度の低いカードをいくつか合成して、1ランク上のカードを生成するといった要素もあり、かなり無課金プレイヤーに優しい仕様であることも特徴です。ブリザードは寛大ですね。
マジック・デュエルズ
- TCGの王道 マジックのスマホ版
- 古いカードゲームだけどやっぱり楽しい
TCGの代名詞とも言えるマジック・ザ・ギャザリングがついにアプリになって正式に登場しました。以前にも「マジック」と呼ばれるアプリはあったのですが、構築済デッキでプレイするようなものでした。
チュートリアルも丁寧に用意されており、MTGを知らない人でもすぐに覚えることができるでしょう。また、ブレインウォーカーを題材にしたストーリーモードなども用意されており、オフラインでの一人プレイも十分に楽しむことができます。
テンポが若干悪かったり、バグが多かったりとまだまだ改善点のあるゲームでもありますが、最近収録カードが1000枚を超え、より一層戦略性が増し、対人戦にも熱が入る注目のTCGアプリです。
オーダー&カオス デュエル
ゲームロフトから配信されている本格トレーディングカードゲームです。人間、エルフ、オーク、アンデットの4種族からヒーローを選ぶのが特徴です。さらに4種の職業も選べます。
系16通りの中から選択したヒーローによって、初期のデッキとアビリティに差がでます。この点は慎重に選びましょう。
ゲーム性としては、ストーリーを進めることで新しいカードをアンロックしていく、というスタイルになります。最終的に様々なヒーローのカードを手にすることができるのですが、種族によって相性があるので注意です。
サーヴァントオブスローンズ
- 月2回リセットされるレート戦(ランクマッチ)がアツイ!
- ストーリーも充実、フルボイスでキャラクターもヌルヌル動く
1月24日配信開始の、スクエニ公式ハイスペックカードバトルです。スマホでは横画面採用のカードゲームが多い印象ですが、こちらのゲームは縦画面型となります。持ちやすいので移動時等もプレイしやすいですね。
システムとしては、“リアルタイム”カードバトル方式が採用されており、使い魔、魔法、強化召喚等を駆使して戦います。
もちろんデッキも自由に編成することができるため、ガチャや報酬等で入手したカードを使って編成を考えます。対戦相手の傾向や、レート戦では今の流行りなどを意識して組む必要があります。
ストーリーモードもかなり充実。雰囲気は明るくない(結構ダークストーリー)ですが、フルボイス採用でキャラクターがヌルヌル動くので、物語に引き込まれます。
ストーリーモードをはじめ、バトルやレート戦は何度でも対戦できるスタミナフリーの仕様が採用されていますが、一部報酬の受け取り時にスタミナ消費が発生するようです。特殊なシステムですね。
デッキヒーローズ
全世界でダウンロード1位を獲得したことがある大人気カードゲームです。リーグ・オブ・レジェンドっぽい見た目ですね。
バトルゾーンに5体までモンスターを召喚できる点は遊戯王などと同じです。数分で勝敗が決まるシンプル構成のカードゲームとなっています。
基本的にはオートで進めることも可能ですが、止めたい時に自由に止めて戦略を変えることが可能です。
Moonga
マジック・ザ・ギャザリングのようなテイストのカードゲームアプリです。といっても内容は本格的で、カードの収録枚数は600枚オーバーです。基本的にはメイン(攻撃系)4枚補助1枚の合計5枚のデッキで戦います。
ルールはターン制であり、お互いに攻撃、防御を順番を2回繰り返し、最終的にライフが多いプレイヤーが勝ちとなります。回復等を駆使することで、予想しずらい動きをすることがプレイする上での戦略となります。
CPU戦、対人戦共に実装されていますので、満足の行くゲームプレイができます。
デュエルエクスマキナ
世界各国の神話をモチーフにしたカードゲームです。日本神話、ギリシア神話など、数々の神話のキャラクターが登場します。この神話上の属性を持つカードを駆使して戦います。
この属性にガーディアンと呼ばれるものがあり、これが持つスキルによってバトルの戦略を変えることができます。
また、このゲームにはフィールドをいう概念があり、2x3のマップ内にカードを展開してバトルする形式を取ります。カードの能力には即効性がったり、地形を構築したりなど、少し複雑なシステムです。
マビノギデュエル
- 15枚で構成される少数精鋭デッキが魅力
- デッキは常に手札となるため事故がない
デブキャットが開発、ネクソンが運営する、MMORPGであるマビノギがカードゲームになって登場しました。15枚のデッキで戦略を練る思考要素の強いルールです。
デッキが15枚しかないので、カードが引き当てられないという事故がないのが特徴であり、はじめから全てのカードが手元にあります。これにより、プレイヤーの強さやカードの強さが純粋に現れます。運営側はカード性能の調整が非常に難しいと言えるでしょう。
また、MTGと似たようなマナの要素があり、これがカードの発動に関わってきます。他にも、条件付きで墓地の再利用など、今までのカードゲームのイイトコどりをしたような面白いルールです。課金要素も強くないのでお手軽にプレイすることができます。
※追記:筆者も一度ドハマリしたオススメTCGだったのですが、サービスが終了してしまいました。残念です。
WAR OF RAINS
- デッキは40枚、幅広い構築が楽しめる
- カードを引かずにコストを増やす などの特殊システム
タカラトミーとホビージャパンがタッグを組んで開発、運営している新作デジタルTCGゲームです。デッキ枚数は40枚であり、同一カードは3枚まで入れることができます。この点は通常のソーシャルカードゲームとは違い、しっかりカードゲームしていますね。
このゲームは開始直後に国を選択することができます。この選択した国によって、ソウルバースト(1バトルに一回使用できる特殊アビリティ)やウィルス(相手のライフを削った時に国独自のオリジナルカードが生成される)の違いが生まれます。
バトルの方式は、基本的には相手のライフを0にすれば勝利であり、その駆け引きを楽しみます。ターン毎に自分の消費できるコストが増えるので、より強力なカードをプレイできるようになります。『カードを引く代わりに最大コストを増やす』などの選択要素もあるので、戦略の幅は広いです。
課金要素ですが、基本的には1パック約240円で購入可能です。しかし、定期ミッションでカードパックがもらえたり、非課金通貨(NEURO)でカードを引くこともできるので、無課金でもある程度遊べるのでは、という印象でした。
通常のカードゲーム要素に比べて、ソウルバーストやオーバーヒート(使用できる最大コストを1減らして、1コスト多いカードをプレイできる)などの大逆転要素が魅力的だと感じた意欲作です。現在は、新規ダウンロードでカードパックが32個貰えるようです。
追記:面白いゲームだったのですが、残念ながらサービスが終了してしまいました。
Revolve Act S
- 2018年春リリースの新作タイトル!
- 実体化型カードバトル!メインストーリーに浸れ!
春にリリース予定の新作オンラインカードバトルゲームです。こちらは現在事前登録キャンペーン中のタイトルとなります。ジャンルとしては、ストーリー重視のマルチプレイ対応TCGといったところでしょうか。
『Revolve』という現実拡張実体化カードバトル、実体化を発現させた黒幕『カラス男』、謎の少女『アリス』との協力などの超展開をメインストーリーとして物語が進行していくようです。
バトル形式は縦型(スマホの向き)のモンスター召喚型バトル方式。遊戯王デュエルリンクスと似た雰囲気を持つUIです。
オンライン要素としてはプレイヤーとのマルチ対戦に対応。キャラクターを選んで全国のユーザーと対戦することができるようです。
現在、登録者数に応じてガチャチケットを配布するキャンペーンを実施中。リリースまでに登録したユーザー全員に配布されます。事前登録は下記リンクから可能です。
追記:配信開始されました。Linkを更新しておきます。
追記:2019/4/23に早くもサービスが終了してしまいました。残念です。
CODE OF JOKER Pocket
- ゲーセンで人気があったTCGのスマホ版
- ジョーカーカードが切り札となる
元々はゲームセンター向けに発売されたアーケードゲームのスマホ版です。完全移植と言うよりは、演出などをスマホ用に調整したライトバージョンと言った位置づけでしょうか。といっても、アーケード版の臨場感はバッチリ引き継いでいます。
ゲームスタイルとしては、4種類&6属性のカードからなる専用デッキ40枚を構築し、オンラインでカードバトルが楽しめます。現段階でのカード収録枚数は400枚以上であり、多彩なジャンルのデッキ構築をすることが可能です。
中でもタイトルにもなっているジョーカーカードが勝敗を決める重要カードとなります。ジョーカーカードは試合に一度しか使えない特殊なカードなので、いつ使うかを考えてプレイする必要があります。
基本的にはユニットのカードを召喚して、攻撃、または防御していくことが中心となるゲーム形式です。カードパックも充実しているので多彩なユニットを編成することができるでしょう。
7月20日にはストーリーモードや敗因分析機能なども追加されたことによってより一層盛り上がりを見せている急上昇タイトルです。
追記:残念ながらサービスが終了してしまいました。
Revolve-リボルヴ
ストーリー要素がかなり強めなスマホ向けTCGです。10年ぐらい前に流行った遊戯王の携帯ゲーム(ゲームボーイ)のような濃厚なストーリーを体験しつつ、バトルはしっかりとしたレーティングカードバトルが楽しめます。
デッキは20枚一組であり、フィールドには6枚まで出せる、といったシステムが基本です。そしてこのゲームの最大の特徴が、1枚のカードをモンスターと魔法の2種で使い分けることができるという点です。要はカードに複数の使用パターンがあります。
アニマと呼ばれるモンスターを召喚して、攻撃することでライフを0にすることが勝利条件ですが、遊戯王と同じく召喚したターンに攻撃できるため、バトルのテンポが非常に良いことも特徴の1つです。
さらに、カードをプレイする上で必要なコストは自分の墓地の枚数に比例するという面白いシステムが採用されているため、高コストのカードをプレイするために、あえて墓地を肥やす必要があったりと、戦略の幅が広いです。
墓地にたまったカードは、コストとして消費されることでデッキへ戻ります。これによって20枚のデッキでもデッキ切れを起こすことがありません。基本的に序盤は、コスト0(墓地が必要ない)カードをプレイしてくことになります。
魔法として使うか、召喚に使うか選べる、墓地がそのままコストになりデッキに戻ったりなど、かなりカードの動きが多く思考幅の広いカードゲームです。
追記:>Revolve Act Sにソフトリューアルされました。
総評 TCGアプリは意外に少ない
如何だったでしょうか。TCGカードゲームというジャンルに絞って検索すると、アプリストアでも意外に数が少ないというのが現状です。現状と同様に新作の開発もあまり盛んではありません。
しかし、シャドウバースや遊戯王デュエルリンクスのように一度出せば大ヒットするタイトルもしっかりと存在するのがこのジャンルです。衰退するようなことはないでしょう。今後も、新作がリリースされたら追加していこうと思います。